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「現勢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

現勢の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
かくちゅう》の名称である。わが大和民族の趣味上の特色は、この三角※が三角※の形で現勢的に存在する点にある。 「雅」は、上品と地味と渋味との作る三角形を底面とし....
今日の文学の鳥瞰図」より 著者:宮本百合子
の間に文学そのものの意義や価値を疑う傾向が生じており、そのことは文学を文学以外の現勢力に従属させることで、作家の日々の存在を安定せしめようとする傾向をも引き起し....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
の資格に於て対比すれば出て来ることである。――一体形式的論理学は存在をその運動の現勢に於て捉えることが出来ない、それは存在を形式的な自己同一性に於てしか捉えるこ....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
めて行われる。――そして更にこの特徴づけを通じて現在に於けるイデオロギーの内容と現勢とが一見殆んど最後的に説明されるのである(例えば平野義太郎氏の自由主義に対す....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
に食事、半夜快談。彼は英仏独語をよくし、デレッタントな博学者である。独逸における現勢力としての猶大人・ジョルジ・サンの性格・倫敦の物価と税・シンガポウルのがらく....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
した。 ――○―― さて、きのうはあれから東京堂へゆきました。『新支那現勢要覧』は持っていないし、どんな本か見るためだけにはとりよせることも不便という....
魔都」より 著者:久生十蘭
れたということははなはだ以て迷惑千万なのである。 林コンツェルンを押退けてその現勢力に取って代ろうとする日興コンツェルンが、皇帝の反対党、すなわち親仏閥の李光....
墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
、両家の和合を希望するほうに傾いていたので、枢密院と政府の機構の中から反王党派の現勢力を逓減させることと、ステファン五世の王甥イヴァン・チェルトクーツキイをエレ....
十五年」より 著者:山本実彦
のあるような気がしてならぬ。少くとも、私の頭というものが、テンポの速い我が日本の現勢にたいし、どれだけ今後、役立ち得るかということを考えて、私は自信がつきかねた....
三国志」より 著者:吉川英治
船列を布かせて、一大船陣を常備に張った。 その規模の大なることは、さすがに魏の現勢力を遺憾なく誇示するものだったが、夜に入ればなおさら壮観であった。約三百余里....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
いには一坊住職たる真の坊主はもとより、ただの僧侶を呼ぶにも坊主の語を避けるような現勢となってしまった。(『民族と歴史』第三巻第五号〈俗法師考余編〉=一九二〇年四....