現品[語句情報] »
現品
「現品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
現品の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
、ずいぶん少なからぬ私財を投じ、主として顕微鏡的の微細植物を集めしが、合祀のため
現品が年々滅絶して生きたまま研究を続け得ず。空しく図画と解説の不十分なもののみが....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ては、隠しきれなかったのじゃ。さ! 神妙に申し立てろッ」 だが――、かく歴然と
現品は剔発《てきはつ》されているのに、この期に及んで鳶頭の金助は、その不敵無類な....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
座蒲団は、江戸川さんと小生の連名とする事に相談あり。値は一千円位。小生病気につき
現品見つけ方及び送り方は全部江戸川さんを煩わすこととなる。 なお、家の中の仕事....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
発見したのである。そして宝石事件は証拠不充分で無罪になったが、窃盗事件は、兎に角
現品を所持し、店の番頭達も岩見をみて当人である事を証明したのであるから、遂に起訴....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
る機体の破片の散乱した位置が詳しく忠実に記録されていて、その上にまたそれら破片の
現品がたんねんに当時のままの姿で収集され、そのまま手つかずに保存されていたので、....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
事は、その燻製が届いてから始めるから、仕事を早く始めて貰いたかったら、一日も早く
現品をわしのところへ届けなさい。では失礼」 というと、金博士の姿は忽然としてそ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ついには王羲之の孝経であったというような説が、紛々として起ったけれど、事実、誰も
現品を見たものはない。縁の下から出て、一路御宝蔵へ逆戻り、いわば闇から出て、闇へ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ります、万事お申しつけ通りに、極めて内々《ないない》に取計らい仕りました、今日、
現品を御持参と存じましたけれども、慎重の上にも慎重と存じまして、お見本だけ、これ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
深刻であるですよ。この時あなた、こゝに大資本を下してごらんなさい。先づ紙を買ふ。
現品で紙を持つてる本屋なんぞは、もう日本にはないんだからな。次に漱石でも西田哲学....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
版の都度々々|書肆から届けさしたという事で、伝来からいうと発行即時の初版であるが
現品を見ると三、四輯までは初版らしくない。私の外曾祖父は前にもいう通り、『美少年....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
一、鼻には鼻、耳には耳――
現品取引。エークス鉱泉《レ・バン》駅に約十分滞留したのち、汽車はブウルジェの湖畔....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
いし四十シルリングスの間を上下していたものである。そのうえにセシルは、右の貴重な
現品のうち、七千ポンドに相当する量は、エセックスに無料で下賜されんことをも女王に....