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「現実味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

現実味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
映画時代」より 著者:寺田寅彦
し半分は聴衆のほうにカメラを向けたのを撮《と》ったほうが有効である。 こういう現実味からいうと演劇フィルムは多くははなはだ空疎なものである。プロットにないよけ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ギタチヨンやプロパガンダ等の特に政治的な言論活動形態と平行して、特に必要で又特に現実味のあるものが、啓蒙活動だろうということは、常識的にも承認出来ることではない....
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
がよくできている。 この映画ではそのほかにも犬が非常に活躍していて、この映画の現実味を助けている。地質学者の一隊が中継ぎのステーションへ向かって突進する、その....
「迷いの末は」」より 著者:宮本百合子
もしれないが、何しろ一九二九年以後の日本というものは、国際関係の現実の中で極めて現実味の強烈な或る意味で露骨な進退をしているのであるから、小泉八雲の気分的日本の....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
自然因果的なものであろうと、そうである。悲劇に於けるこの歴史的必然性の内に、その現実味、切実さ、或いは又深刻さと呼ばれるものが横たわる。この歴史性を離れれば悲劇....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
信用しなかったり全く知らなかったりした連中が、事件の発生した日の内に、この事件の現実味を呑み込むことが出来なかったというような場合も、きっと少なくはなかったろう....
社会時評」より 著者:戸坂潤
喜ばせているのか。それはこの種の犯罪が、一般の世間人から見て、紛れもなく実証的な現実味を有っていると見えるからなのだ。と云うのは、例えば共産党というようなものが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りました。さればこそ古鳴海の海をもとめて、もとめあぐみ、桑田《そうでん》変ずるの現実味をしみじみと味わわされて、それでもむりやりにその望みを遂げたほどの執拗性が....
再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
可能なことなのであるから、科学的精神は、正に社会的関心と結びついて初めて、重大な現実味のある問題となるのである。吾々が「科学精神」と云わずに、特に科学的精神と呼....
私の信条」より 著者:豊島与志雄
んじて受ける。何を書こうとしたのか分らない、焦点がはっきりしない、抽象的すぎる、現実味が乏しい、などなどの評言である。私の造形的怠慢の致すところだ。この怠慢から....
ヴアン・ダインの作風」より 著者:平林初之輔
いるのではなくて、それが彼の全体の作風となっているのだ。ここに彼の作品に、一味の現実味とまた芸術性とを与えている理由がある。それと同時に、馬鹿々々しいアメリカの....
私の要求する探偵小説」より 著者:平林初之輔
、ルパンが一人で同時に三人に変装していたりするのは、痛快には痛快だが、それ以上に現実味を損するという欠点がともなう。一体にやたらに変装して神出奇没するのは不自然....
最近の感想」より 著者:種田山頭火
の要求を離れて句作の意義はない。 直接的表現を云々する態度は間接的態度である。現実味と真実味とを区分したり、人生味と自然味と優劣を争うたりする境地を脱していな....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
ほかの点からあるいは出る余地もあろう。『日本の目ざめ』はその扱う事がらの性質上、現実味の薄らぐおそれが無いでもない。しかしこの『茶の本』は人心の機微に立脚した文....
啓蒙の現代的意味と役割とについて」より 著者:戸坂潤
ギタチヨンやプロパガンダ等の特に政治的な言論活動形態と平行して、特に必要で又特に現実味のあるものが、活動活動だろうということは、常識的にも承認出来ることではない....