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現役
「現役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
現役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
だった。日清戦争にも、日露戦争にも全滅した歴史を持っていた。毎年、二、三カ月で、
現役から、おっぽりかえされるシュギ者が不思議にも、二人か三人這入って来る。工場の....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
ろけれど、大石という人はもとから忠実で、柔順で、少し内気な質であったと思い給え。
現役であったにも拘らず、第○聨隊最初の出征に加わらなかったんに落胆しとったんやけ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
われわれの先祖が、神武天皇に従って東征にのぼったときからの大和魂ですよ。大和魂は
現役軍人だけの持ものじゃない。われわれにだってありまさあ」 「われわれにも、チャ....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
れらの巨大な魚獣を相手に栄光かがやく戦績を残しているわけだ。アジ文、野口文之助は
現役で、つまりアジ家を起した初代であり、不漁になやむ晩夏、ヤケ半分にイワシを探し....
「穴」より 著者:黒島伝治
通文官試験を受けようと思っているとか、一時間ばかりとりとめもない話をした。曹長は
現役志願をして入営した。曹長にしては、年の若い男だった。話し振りから、低級な立身....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
べきか)と呼ばれている巴里の遺物である。大体、戦前から戦後にかけて彼の筆役勤務の
現役を終えた文人であって、この付近に雑誌社、新聞社の巣窟があった時代の習慣で足は....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
ラな住人もいるのである。 もと中学教師のジイサンは皆にオヤジとよばれていたが、
現役の中学教師に見立てることができる程度に精気があって、また威厳があったのである....
「火の扉」より 著者:岸田国士
……?」 この中園と呼ばれた男は、服装だけではすぐに見当はつきかねるが、これも
現役将校として最近までサーベルをさげていた夫一徳の後輩なのである。 「どうもそう....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
い来たれと手ぐすねひいて戦争を待っていらせられるのが主である。 金へん糸へんの
現役は云うまでもない。追放の前将軍が戦争を待機するのも理のあるところで、フシギは....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
チオチ寄れなくて、おもしろかろう。 「うッちゃり」のアベコベの寄りでは、三根山が
現役中の専門家である。 彼は相手を土俵から寄り出すことしか考えていない。相撲は....
「髪」より 著者:織田作之助
った。やがて私の髪の毛が元通りになったある日、私は町で分会長の姿を見受けた。彼は
現役ではないのに、相変らず軍服を着用して、威張りかえっていた。私は何となく高等学....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
。卒業する年には持って生れた統帥力は全校八百の総指揮を鮮やかにやってのけて顧問の
現役陸軍士官に賞讃された程だった。卒業後もアグネスは何か陸軍に関係した勇ましい仕....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
、「高襟者流」という字、これをハイカラーとよむよみかたを語っている。――広告文の
現役性がなす面白さがここに見られる。 翻ってこの言葉がそもそも使われ始めたのは....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
何人もこれを社会問題として論議し、対策をするけれど、老人とか、児童とかのように、
現役の人員ならざるものに対しては、それ等の利害得失について、これを忘却しないまで....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
た。そこで読み直して見ると前後重複するところもあり、補修すべき点も少なくないが、
現役最後の思い出として取敢えずこのまま世に出すこととした。 昭和十六年四月八....