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現行犯
「現行犯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
現行犯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
応|検べるなんぞッて事になりかねません。ええ、後はどうなるッて、お前さん、掏摸は
現行犯ですからね、証拠が無くって、知らないと云や、それまででさ。またほんとうに掏....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
捕えるよりも、もう二、三日待って今度の土曜日の真夜中に、例の場所で有無を言わさず
現行犯を捕えた方がハッキリしてるじゃないか。あの親爺はまだまだ豚を盗むよ。何か深....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
、博士の首に綱をかけてくびり殺すところをまざまざと見せられ、全身の血は逆流した。
現行犯にしても、これほど鮮かに恐ろしい
現行犯を見たことは、今までにないことだった....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ぱりわけがわかりませんなあ。課長さえよければそれでいいんですが、みすみす、庁内の
現行犯のどろぼうを逃してしまうなんて、一体どういうわけなんですか」
課長は、別....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かに毒茸族が憎いからといって、茸の方から進んで人の口に飛び込んだのではない。その
現行犯でないものをまでも捕えて、罪に落すのは酷といわねばなりません。 しかし右....
「微笑」より 著者:豊島与志雄
な服装をした若い娘に話しかけたこともあった)、私達を「不良青年」とでも思って、「
現行犯」を捕えて懲戒してやろうと思ってるのだ。そして余計な道義心と金と男とを使っ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
女は男が造った贋造貨幣を初めに使って捕えられた。彼女は拘留されたけれども、彼女の
現行犯以外には何らの証拠も得られなかった。ただ彼女のみがその情人《おとこ》の罪証....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
危険だというのは、いかなる男もそこへははいることができないので、もし見付かったら
現行犯となり、しかもジャン・ヴァルジャンにとってはその修道院から牢獄まではただ一....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
それは前徒刑囚で、肩に担《にな》ってるのは一つの死体でした。でまあ言わば、殺害の
現行犯です。窃盗の方はそれから自然にわかることです。人はただで他人を殺すものでは....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
て、呂律のまわらぬ舌で、昔どこかで覚えたらしい仁儀のマネゴトをきった。 「スリの
現行犯だから、ブチこんどくれ」 とアンチャン連、凄い目をギロリとむいて、終電に....
「陳情書」より 著者:西尾正
める事に致しました。即ち、偶には妻の方から誘いに出張る事もあろうと推察し、逢曳の
現行犯を捉える可く企らんだ訳であります。其の月の寿座には御承知のクリエータア・ダ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
い方が、見るに見かねて近くの交番にその由を知らせて下さったので、お巡りさんが早速
現行犯を捕えるのだといって馳せつけて呉れましたが、もうその時は税務署のトラックは....
「彼が殺したか」より 著者:浜尾四郎
て夫婦共殆ど同時に息を引き取ったものと断定されました。 犯人は勿論大寺一郎で、
現行犯として捕えられたのですから、まず問題はないのです。彼の手にして居たのはジャ....
「春心」より 著者:田中貢太郎
ずしてちゃ、往っちまうぜ」 松山も好奇心に燃えていた。 「そうだ、こんなことは
現行犯にかぎる」 岡本の眼がぱっちり啓いた。 「よし、いい謀を思いついた」 ....
「梟の眼」より 著者:大倉燁子
やッたけれど、――大丈夫でしょうか、私、補助罪になりやしないかと思って――」 「
現行犯でなければ大丈夫さ。尤も前科があれば別だけれど――、とにかくそれほどの女だ....