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琅
「琅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
琅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
黙っていた。が、やがて素戔嗚は頸《くび》に懸けた勾玉《まがたま》の中から、美しい
琅※《ろうかん》の玉を抜いて、無言のまま若者の手に渡した。それは彼が何よりも、大....
「草枕」より 著者:夏目漱石
うぞく》の辟易《へきえき》して近づきがたしとなすところにおいて、芸術家は無数の琳
琅《りんろう》を見、無上《むじょう》の宝※《ほうろ》を知る。俗にこれを名《なづ》....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ありません。そうさ何と形容していいでしょう。とうてい言いあらわせないです」
「琳
琅※鏘《りんろうきゅうそう》として鳴るじゃないか」とむずかしい事を持ち出したのは....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。時々は白雲が浮く。空を飛ぶ五位鷺の影も過ぎる。風が吹くと漣が立つ。風がなければ
琅※の如く凝って居る。
日は段々高く上り、次第に熱して来る。一切の光熱線が悉く....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ともに四眼をもつ者として、邪視の能力者として、一般から嫌忌さるる由を引かれた。『
琅邪代酔編』巻二に、後漢の時、季冬に臘《ろう》に先だつ一日大いに儺《おにやらい》....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
いと思って、八時頃うちを飛び出した。動坂から電車に乗って、上野で乗換えて、序に琳
琅閣へよって、古本をひやかして、やっと本郷の久米の所へ行った。すると南町へ行って....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
時。 現代。 場所。 海底の
琅※殿。 人物。 公子。沖の僧都。(年老いたる海坊主)美女。博士。 女房。侍女。....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
のもみじを、嫁菜のおくれ咲が彩って、枯蘆に陽が透通る。……その中を、飛交うのは、
琅※のような螽であった。 一つ、別に、この畷を挟んで、大なる潟が湧いたように、....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
カタリと音がした。 「あれ、薙刀がはずれましたか。」 清水の面が、柄杓の苔を、
琅※のごとく、梢もる透間を、銀象嵌に鏤めつつ、そのもの音の響きに揺れた。 「まあ....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
が、彼の説は後にラマン等の研究によって訂正された。この旅行の帰途ナポリでカプリの
琅※洞をも見物したのであった。 南ア旅行から帰ったときは、病後のせいもあったが....
「モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
ばかりいられなかった。 白堊《はくあ》の家はつらなり、大理石はいみじき光りに、
琅※《ろうかん》のように輝いている。その前通りの岸には、椰子《やし》の樹《き》の....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
をあけてアトリエ代りにし、そこで彫刻や油絵を盛んに勉強していた。一方神田淡路町に
琅※洞という小さな美術店を創設して新興芸術の展覧会などをやったり、当時日本に勃興....
「ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
も欧洲から帰朝したばかりで烈々たる革新の意気に燃えていた。 私が神田の小川町に
琅※洞と言うギャラリーを開いたのもその頃のことで、家賃は三十円位、緑色の鮮かな壁....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
発病、終に起たれず。哀哉。 嗚呼、先生は我国の聖人なり。その碩徳偉業、宇宙に炳
琅として内外幾多の新聞|皆口を極めて讃称し、天下の人の熟知するところ、予が喋々を....
「夜寒に火を囲んで懐しい雑炊」より 著者:北大路魯山人
無数にある。いちいち挙げてはいられぬくらいのものである。 青菜の雑炊……青菜を
琅※翡翠にして出す。生の千切りだいこん雑炊……だいこん煮込み飯に似たものの雑炊。....