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「理外の理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

理外の理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
訳であるか、長八にも説明することは出来なかった。幸之助にも判らなかった。いわゆる理外の理で、広い世界にはこうした不思議もあり得ると信じていた此の時代の人々として....
丹下左膳」より 著者:林不忘
乞食同然のやつと、武士の拙者等と、約束もへちまもあるものか」 くるしまぎれに、理外の理屈をあみだして、またもや家を出かかりますから、作爺さんは別人のように、声....
古井戸」より 著者:豊島与志雄
して彼が話し終ってから、暫くして結論めいた調子で云った。 「なるほど、世の中には理外の理ということもありますからな、何とか一つ考えてみませんければ……。」 「い....
霊感」より 著者:豊島与志雄
、それからだんだん聞いてみると、どうもへんなんですのよ。」 「へんなこと、つまり理外の理というのでしょうか、世の中にはたくさんありますわ。」 「それがねえ……。....
囚われ人」より 著者:豊島与志雄
酒太郎――なあに、こんどやったら、俺が引っ捕えてみせる。 煙吉――世の中には理外の理ということもある。お化じゃないか。お化だったら面白いぞ。お化、出て来い。....
お住の霊」より 著者:岡本綺堂
、しかも小児までがその名を知っていると云うのは、どういう情由であろう。実に世には理外の理というものが有るものだと、右の江原が折々に人に語って生涯その疑惑が解なか....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
実際、当時の諸新聞に掲げられた種々様々な推測の中には、この事件の背後には、何か理外の理ともいうべき超自然的な魔力が働いたのだと論ずるものすらあったほどだ。けれ....
南極の怪事」より 著者:押川春浪
っても、いまさらそのような物の見つかる道理はあるまい。 しかしこの世のなかには理外の理がある、次の物語を読んだ諸君は、さてもこの世のなかには、そのような秘密―....
南国太平記」より 著者:直木三十五
れようし、門人等も懸命になろう。調所殿の前ながら、世の中は、実学と理学ばかりで、理外の理が、侮蔑されている。わしは、最後の兵道家として、命にかけて、この理外の理....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ん》でもない。まぎれもなく絞め殺されて死んだのに相違ないという。……この世の中に理外の理というものがあれば、まさに、こういうのを言うのだろう。 検視の役人が来....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
宇宙の輪廻の中では人間の智慧などはどの道|多寡《たか》の知れたもので、世の中には理外の理というものがあって、一見、どうしても不可能としか見えぬことも、方法を以て....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
右衛門の死は、二二んが五、二三が七でもあり、八でもあろうという、異中の異である。理外の理である。 釘抜藤吉も、とくと思案しなければならなかった。 思案に落ち....
妖怪学」より 著者:井上円了
│経験的(平常の経験上、事実の符合適中するの類) └超理的(理外の理にして人知以外にありと想定するもの) これ、余がさきに妖怪の分類に二種....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
祖先伝来の因縁とか、家を呪っている怨霊の一念とか……今の学問では割り切れぬ、何か理外の理といったようなもののために、ことここに至ったものであろうというほかには、....
活人形」より 著者:泉鏡花
らざる廊下細くしていと長し。肩をすぼめてようように歩み行くに、両側はまた壁なり。理外の理さえありと聞くこは家の外の家ならんか。十数年来住める身の、得三もこは知ら....