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理屈っぽい
「理屈っぽい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
理屈っぽいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
と晩だけは兄を助けてやれ」 「どうにかなる程なら、わざわざ呼びにはまいらぬ」 「
理屈っぽい男だ。何にも言わずに帰れ、帰れ」 「帰ろうと帰るまいと手前の勝手だ」と....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
。またできもしないだろう。ただ比較的の意にすぎない。 俺は筆をとるとすぐこんな
理屈っぽいことをしゃべってしまうがこれも性分だから仕方ない許してもらおう。俺は汝....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
ついていた。叔母は、このおとなしい青年を前にしていると何よりもまず自分の大嫌いな
理屈っぽい生意気な姪のわがままが憎らしくなった。 「どうしてあんなですかねえ、あ....
「朝の話」より 著者:宮本百合子
。 一、けさも又早い時間にお話をすることになりました。が、この時間の放送に何か
理屈っぽい、云ってみれば教養めいたお話をするということがいつもそぐわなく感じられ....
「生きるための恋愛」より 著者:宮本百合子
でしょう。 幸福になるために結婚する、結婚するために恋愛する、これはなんていう
理屈っぽいような理屈にあわないことでしょう。わたしたちは互いに生きてゆく心のうえ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
のころのきわだったこととして紹介しておきたいのは、あの陰気で、愚かしく、頑固で、
理屈っぽい下男のグリゴリイが前の夫人アデライーダ・イワーノヴナを憎んでいたのに、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いながら、しつこくそれを彼の口から言わせようとした。落ち着きのない煩《うるさ》い
理屈っぽい愛情で彼をなやまし、二人はたがいに異なった性質であることを――彼が忘れ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
合う諸観念の金属性な軋《きし》り、機知と戯れ、肉感の纏綿《てんめん》してる頭脳、
理屈っぽい感覚。すべてそれらのものは、なんの役にもたっていなかった、利己的な享楽....
「窓にさす影」より 著者:豊島与志雄
をやった。 「のっぺらぽうのことなんか、忘れてしまいなさい。そのお話、だいたい、
理屈っぽいよ。のっぺらぽうよりか、一つ目小僧とか、三つ目小僧とかの方が、愛嬌があ....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
ずねましたところが、弥次郎が答えまして―― 「いや、ニッポン人というものは非常に
理屈っぽい国民で、すぐにはキリスト教徒にはならぬ代りに、道理というものを飲みこめ....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
長い時間を与えられたのでありますからすこしおちついてその道行きを話しますためには
理屈っぽいことも申しあげなければなりませんけれども、また私は大事な心境の話をする....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
ったら、また、いらっしゃい」 ひどく後味《あとあじ》が悪い。じぶんでは、さほど
理屈っぽい女だと思っていないが、やさしく話をすることができないので、みなを怒らせ....
「淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
はなかったが、川という川に転積している石の、角がとれてないのには驚いた。朝鮮人は
理屈っぽいというけれど、石までとは思わなかったのである。歴代の総督もこの角のとれ....
「『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
投票者は少くとも大衆と見做して、まず差支えはあるまい。その結果によると、少くとも
理屈っぽい数字入りの説得が確に大衆に対して効果があったということが判る。言論の威....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
月並の句の方は作者の主観をむきだしに出す。その主観というのも極めて小さい主観で、
理屈っぽい主観で、また平凡な主観で、また陳腐な主観である。ところがこの背景ある芭....