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「理義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

理義の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
と云った。 「だけど、そこには三沢も義理があるんだから」と自分は弁解した。 「義理義理って、御母さんには解らないよ、お前のいう事は。気の毒なら、手ぶらで見舞に行....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
や二度でなかった。たださえ剛情に片意地な人であるに、この事ばかりは自分の言う所が理義明白いささかも無理がないと思うのに、これが少しも通らぬのだから、一筋に無念で....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
たと云って、紀州の新聞を一枚送って来た。其れには安達君の直話として、苟も書を読み理義を解する者が、此様な事を仕出来して、と恥じて話して居た。 余は慰問状を出し....
十二支考」より 著者:南方熊楠
せざるは無し。友三人あり、天姿奇秀なり。相《あい》与《とも》に議して曰く、天下の理義は、神明を開悟し、幽旨を洞発し、智慧を増長す。かくのごときの事は、われら悉く....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
励むことができず、自分の身体をさえ拘束されるようなことになってはたまらないことの理義を、米友がわきまえないほどに没常識ではない。 といって、あれまで苦しんで、....
貞操の幅と限界」より 著者:坂口安吾
命に代えても貞操をまもれなどゝ無理難題を言い得るものではない。だから亭主に無理矢理義理を果す必要もないのである。 ともかく処女は信用ができる。ダンスホールへ遊....
人生における離合について」より 著者:倉田百三
なければならないのである。 こうした別離は男女関係ばかりではない。朋友も師弟も理義によっては恩愛を捨てて別離しなければならないこともある。かくしてニーチェはワ....
自殺を買う話」より 著者:橋本五郎
過ぎであった。 それまでに入浴、散髪などを強いられ済した彼《かの》野々村君は無理義理やりに、青年の美しい衣服を着せられ、教養ある富裕な青年として、その風采に必....
親鸞」より 著者:三木清
行によって、それが原因となり、その結果として浄土往生が遂げられると考える。これは理義明白である。これよりも明白な理義はない。これ以外に理義はあり得ないもののごと....
芸術は革命的精神に醗酵す」より 著者:小川未明
か。科学的精神を尊重するなら、この社会をより善くすることに於てのみ個人を善くする理義を弁えて、自己享楽を捨てようとはしないのか。 若し、現時の我が文壇多くの芸....