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理説
「理説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
理説の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「わが町」より 著者:織田作之助
、お前の言い分は、そら目茶苦茶や」 助け船を出したが、もう他吉はきかず、無理矢
理説き伏せて、新太郎をマニラへ発たせた。 他吉は初枝とふたりで、神戸にまで見送....
「わが町」より 著者:織田作之助
さかい。」 そんな時、泣いて止める筈の女房が五年前に死んでいたのを倖い、無理矢
理説き伏せて、マニラへ発たせた。 他吉は娘の初枝とふたりで神戸まで見送りに行っ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ず云々。 先生すでに天地平等万物一体はじめより高卑物我の分あらざることをもって
理説の根本となす。平等を本として差別を末とすることほとんどかのルーソーの『人間不....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
して部分を統一する全体としての一でなければならない。氏はこの要求よりヘーゲルの主
理説にゆかねばならなかった。すなわち氏は実在をもって系統的存在となした。「すべて....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
に……。つまり個人のうちに、救いをみるということは、結局またしても例の進化論的倫
理説に落ちつくほかはない。ただし二百年三百年後は三百年四百年後であるかもしれず、....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
察を重んじなければならぬかが、重ねて判るだろうと思う。 古代以来の倫理思想・倫
理説・倫理学・を見ると、娯楽を以て道徳の何等かの原理としたものは案外少ない。之に....
「辞典」より 著者:戸坂潤
ことが出来る。さてデモクリトスのアトム主義はエピクロス(Epikouros)の倫
理説となり、やがてストア学派の唯物論を結実した。普通デモクリトスの場合を例にとっ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
は決して近代的な意味での観念のことではない)という存在として見る、この存在論的倫
理説は、云うまでもなく古代的形態に於ける観念論の頂点をなしている。ここでは善は見....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
客観的用途と意義とは、あまり別のものではない。ただ和辻氏の多少モダーン味のある倫
理説の方が、西氏のに較べて、日本的乃至東洋的な倫理思想の優越を世界に向ってひけら....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
実践的な食い入りと、客観的なるものに対する合理的信頼とを、有ち得ない処に、この真
理説のブルジョア社会に於てさえの不信用が存するのだ。――だからマッハ主義の思惟経....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
がある。何とうるさいことだ、と私は思う。何の為にこんなに、ごたごたと性格説明や心
理説明をやって見せるのだ。性格や心理は、表面に現れた行動によってのみ描くべきでは....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
だの、ヘッケルの議論だの、その弟子のヘルトウィッヒの研究だの、スペンサーの進化心
理説だのと色々の人が色々の事を云うている。そこで今夜は例のごとく書斎の裡《うち》....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
の如き倫理学を自律的倫理学という。これには三種あって、一つは理性を本とする者で合
理説または主知説といい、一つは苦楽の感情を本とする者で快楽説といい、また一つは意....
「今世風の教育」より 著者:新渡戸稲造
沢山並べて、つまるところは議論――ただ空論に走《わ》しってしまうことが、今日の倫
理説の傾向《かたむき》である。孝道の如きは、心を落付けて、父母が己れのためにして....
「哲学入門」より 著者:三木清
粋に義務のために義務を行うものでなければならぬと考えるのである。そこでカントの倫
理説は厳粛主義と称せられている。これによってカントは道徳における心情の純粋性を要....