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瑰
「瑰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瑰の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
千の妓生のうちにも並ぶもののない麗人である。が、国を憂うる心は髪に挿《さ》した※
瑰《まいかい》の花と共に、一日も忘れたと云うことはない。その明眸《めいぼう》は笑....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
る。浅虫で食ったものゝ中で、帆立貝の柱の天麩羅はうまいものであった。海浜随処に※
瑰の花が紫に咲き乱れて汐風に香る。
野糞放る外が浜辺や※
瑰花
....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
は実に千古の名文であって、これを翻訳するよりは、むしろその原文を誦読する方が、麗
瑰流暢《れいかいりゅうちょう》なる記述の真味を知ることが出来ようかと思う。依って....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
、むらむらと起るのは好奇心である。あのたおやかな古文の妙、たとえば真名盤の香を※
瑰の芳烈なる薫か、ヘリオトロウプの艶に仇めいた移香かと想像してみると、昔読んだま....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
沼の泥深いところに鹿や熊がいる。情けない土地柄だということだったが、来てみると※
瑰《はまなす》の実ばかり落々たる砂丘まじりのなぎさがはてしもなくひろがり、そのむ....
「放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
う》たる饒舌《じょうぜつ》に変わり、どこかこう、映画俳優の So-jin に似た
瑰※《グロ》な、不敵の、反逆の、そして太々しい好色の瞳をぎょろつかせながら云った....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
ミン〕などは大いに中国人に好かれる花の一つで、市場で売っており、薔薇《ばら》の※
瑰《まいかい》(日本の学者はハマナシ、すなわち誤っていうハマナスを※
瑰《まいかい....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
燃ゆる緋いろの袖裏がチラチラ袖口からは見える趣向にした。群青そのものの長襦袢また
瑰麗《かいれい》を極め、これも夕風に煽られるたび、チラと艶《なまめ》かしく覗かる....