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瓦焼
「瓦焼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瓦焼の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
なやの字の屋敷者」という皮肉な嘲笑を甘んじて受けなければならぬ。およそ「胸の煙は
瓦焼く竈《かまど》にまさる」のは「粋な小梅《こうめ》の名にも似ぬ」のである。スタ....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
学費を出して下すった大恩人ですから何条、否やを申しましょう。早速その温泉場付近の
瓦焼場から理想的な土を取って来て一週間ばかりで胸像を作り上げ、薬品店にあるだけの....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
、小堀家の浪人笹山元次(今は瀬戸の陶器絵師)、屋代家の旧家臣山口利久(今は常滑の
瓦焼き)、里見家の旧家臣里見一刀(今は桑名の網元の水夫)、吉田家の浪人仙石定邦(....
「真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
のせがれ伊兵衛という者が殺されていた。伊兵衛はことし二十二で、農家の子ではあるが
瓦焼きの職人となって、中の郷の瓦屋に毎日通っていると、それが何者にか鎌で斬り殺さ....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
以来、晴れ続いた朝のことであった。 黒田五十五万石の城下、博多の町の南の外れ。
瓦焼場の煙渦巻く瓦町を抜けて太宰府へ通う田圃の中の一本道の東側。欝蒼とした欅、榎....
「塵」より 著者:夢野久作
ぞのように、ズルズルズルと音を立てながら麦打ち場から舞い上って、地続きの廃業した
瓦焼場から、これも夜逃げをした紺屋の藍干場へかけて狂いまわり、又は、森の中に立ち....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
う。近年倉敷に羽島窯が起り、よい雑器を試みます。浅口郡に大原窯があって、釉のない
瓦焼で、土瓶とか焙烙とか土鍋とか蛸壺とかを作ります。少しもいやみのない品々で、こ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
りともならず、所々の古沼や水|溜りが、ただそれと知られるくらい。このあたりに多い
瓦焼きの土採り場や植木屋の花畑など、どこという嫌いなく突っ切って、やがて、目ざす....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
だけではなく、魚貝の売買、塩の仲次ぎ、小酒屋、石切り、鍛冶、車造り、馬子、輿丁、
瓦焼き、木挽き、船大工。――または酢売り、白粉売り、麹売りなどの販ぎ女から、一服....