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瓦版
「瓦版〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瓦版の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
よって新らしく生み出された大入道と九尾の狐の噂は容易に消滅しないばかりか、それを
瓦版にして売りあるく者さえ出来たので、八丁堀同心らももう棄てておかれなくなった。....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
してござりまするよ――江戸名物旗本退屈男何者かに毒殺さる、とこのようにすぐともう
瓦版《かわらばん》に起しましてな、町から町へ呼び売りして歩いたげにござりまするぞ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の見|櫓《やぐら》には、一種の怪物が棲んでいたのを火の番の者に生け捕られ、それが
瓦版の読売の材料となって、結局は有馬の猫騒動などという飛んでもない怪談を作りあげ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
》三丁目へまわって、例の助惣焼《すけそうやき》の店で手土産を買っていると、そこへ
瓦版の読売《よみうり》が来ました。浅草天王橋のかたき討ちというのです。 この仇....
「傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
に不然《しからず》、尋常の町家なりとぞ」 位は信じられるが、とにかく※八百の
瓦版が出たり、役所の報告に出鱈目を云ってきたりした時分だから、 「年々色をかえ....
「寺坂吉右衛門の逃亡」より 著者:直木三十五
の玄関に、ちゃんと、討入の口上と名を書いたのとが残っているんだ。江戸じゃあ、もう
瓦版が出て、姓名から、石高まで判ってるそうだ。明日になりゃあ、判るだろう。それと....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
た雪之丞を、眺めると、微笑を含んで、
「そなたが、江戸に下られた噂《うわさ》は、
瓦版《かわらばん》でも読んでいた。いやもう、大変な評判で、嬉《うれ》しく思う。さ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い。
果して、その翌日、枇杷島橋《びわじまばし》を渡って西の方へ向いて、何か
瓦版《かわらばん》ようの紙をひろげて、見入りながら歩いて行くがんりきの百蔵を見る....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
た。 そこで、天性の商売気に独特の宣伝癖が加わって、柏原の駅へ来てから、一枚の
瓦版《かわらばん》を起しました。 「前代未聞! 江戸の大御所! 関ヶ原に大勝利....
「四十八人目」より 著者:森田草平
やり両国の橋の袂へ出てきた。 見ると、橋の袂の広場に人簇りがしている。怪しげな
瓦版売りが真中に立って、何やら大声に呶鳴っているのだ。―― 「さあさあ、これは開....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
当に、師匠、行くのかい?」
南玉は、真面目な顔をして
「ここ、二三ヶ月の内に、
瓦版になって出ますよ。はい、有難う、はい、有難う」
と、云いながら、人々の間を....
「魔像」より 著者:林不忘
刻みの足を廊下に飛ばせて御用部屋へ走っていた。 八 江戸の辻々に、
瓦版《かわらばん》の読売りが飛んだ。 一番首、二番首、三番首……お書役の首が、....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
に、軽口《かるくち》に、一口噺《ひとくちばなし》に逃《のが》しはしなかった。昔の
瓦版《かわらばん》の読売が進化したようなもので、それでも小説と銘を打った、低級な....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
鉢巻。腰に結びつけた数個の大型馬鈴が動くにつれてジャジャジャンとやかましく鳴る。
瓦版の束を小わきに抱えている。手を振り腰を振り、六法を踏みでもするように、足は走....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
鉢巻。腰に結びつけた数個の大型馬鈴が動くにつれてジャジャジャンとやかましく鳴る。
瓦版の束を小わきに抱えている。手を振り腰を振り、和法を踏みでもするように、足は走....