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瓦石
「瓦石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瓦石の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
講義を開かなくっては、学問の最高府たる大学も昔の寺子屋同然のありさまになって、煉
瓦石《れんがせき》のミイラと選ぶところがないようになる。もっとも人がなければしか....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
りこわしの容易なわが国の木造建築のようなある建築様式においてのみ可能であった。煉
瓦石材を用いるやや永続的な様式は移動できないようにしたであろう、奈良朝以後シナの....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
破れたりしたボール箱の一と山、半破れの椅子や腰掛、ブリキの湯沸し、セメント樽、煉
瓦石、材木の端片、ビールの空壜、蜜柑の皮、紙屑、縄切れ、泥草履と、塵溜を顛覆返し....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》一尺、女人生まれて五月にして嫁す。人気至って悪く悪行する者は人に敬せられ、草木
瓦石を執るも皆刀剣とあり、横死無数なり。その時山に蔵《かく》るる者ただ一万人残る....
「新しい潮」より 著者:宮本百合子
りばこのようにそのふたがはねあがったら昭和電工、相つぐ涜職事件で日本の民主化は、
瓦石をかぶった。ゆうべ、花束をもって国会を訪問した全逓の婦人たちの話が放送された....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
法を立てて国を安らかにし、民を救うの道を獅子吼した。たちまちにして悪声が起こり、
瓦石の雨が降った。群衆はしかしあやしみつつ、ののしりつつもひきつけられ、次第に彼....
「荘子」より 著者:岡本かの子
てこれと指さし得るものでも無い。自然の化育に従って、その性に従うものは従い、また
瓦石ともなり蚊虻ともなって変化に委せて行くべきものはまたその変化に安じて委せる。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たです。その辺の家は皆黒く見えて居る。何で拵えたかというと土の付いた儘の芝草を煉
瓦石のような具合に、長さ一尺二寸、幅七寸、厚さ三寸位に切って干し固め、それを積み....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
な方面から漁ると、美作略史とか、新免家伝覚書とか、東作誌とか、作陽誌などの類に、
瓦石まちまちながら彼の幼少時の境遇と系図書式でない戸籍面の煤がやや洗われてくるの....