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「瓦解〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

瓦解の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
しょくだんい》するの幸福を得べし。然れども世界に誇るべき二千年来の家族主義は土崩瓦解《どほうがかい》するを免《まぬか》れざるなり。語に曰《いわく》、其罪を悪《に....
M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
ラの入ったズックを重そうに担いで、意気揚々と出かけて行ったものです。 T内閣が瓦解した時にも、失望落胆した人が、官僚や軍人の中には、いくらかいたでしょうが、杉....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たと聞くと、すぐに夜逃げをして、どこへ行ったか判らなくなったんです。そのうち例の瓦解で、江戸も東京となってしまいましたから、詮議もそれぎりで消えました。運のいい....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
わたくしは文久元年|酉歳の生れでございますから、当年は六十五になります。江戸が瓦解になりました明治元年が八つの年で、吉原の切解きが明治五年の十月、わたくしが十....
鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
会津などを除いた外は、決然たる戦意がなかったのであろう。 とにかく、幕府はすぐ瓦解して了い、明治政府は成立|間際の事なので、この戦争についても、戦記の正確なものが乏しいのは、遺憾である。....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
目までの道の両側は、夜になるといつも夜店が一杯に並んだものだった。その頃は幕府|瓦解の頃だったから、八万騎をもって誇っていた旗本や、御家人が、一時に微禄して生活....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
めていた箕部五兵衛の子で、その名をお筆というのであると自分の口から話した。幕府が瓦解の後、久住は無禄移住をねがい出て、旧主君にしたがって駿府(静岡)へ行ったので....
二人町奴」より 著者:国枝史郎
ているのが、勘にさわってならなかった。 「どうともして、水野に腹切らせ、白柄組を瓦解させ、一つには親分の恨みを晴らし、二つには兄弟分の怒りを宥め、三つには市民の....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
惨事の緩慢な連続、希望というものの消え失せてしまった孤独な生活の最後に襲って来る瓦解をよく語っている。この手記は鋭い神経をもつ人や感じやすい者のみに解るような悲....
」より 著者:岡本綺堂
あんまり御都合はよくないような御様子でした。」 「奥さんは幾つぐらいだね。」 「瓦解の時はまだお若かったのですから、三十五ぐらいにおなりでしょうか。」 「子供は....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
めていた箕部五兵衛の子で、その名をお筆というのであると自分の口から話した。幕府が瓦解の後、久住は無禄移住を願い出て、旧主君にしたがって駿府(静岡)へ行ったので、....
註文帳」より 著者:泉鏡花
あなかったそうじゃが、歴とした旗本のお嬢さんで、お邸は番町辺。 何でも徳川様|瓦解の時分に、父様の方は上野へ入んなすって、お前、お嬢さんが可哀そうにお邸の前へ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
藤八兵衛のお庇で水府の士族の株を買って得意になって武家を気取っていた。が、幕府が瓦解し時勢が一変し、順風に帆を揚げたような伊藤の運勢が下り坂に向ったのを看取する....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
来った」という声は、宗教以上に高い思想を所有しなかった時代の人にとっては、世界の瓦解の響きに似ていたのである。 こうした転変の世にあって、幾代の祖先この方、不....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
大阪の渡辺村からもエタの称を除かれたいとの請願書を出しました。しかし間もなく幕府瓦解のために、そのままになりましたが、明治新政府に至って、その解放がしばしば識者....