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甘えた声
「甘えた声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甘えた声の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
うとすると、お絹は男の腕へぶら下がるようにして処女《きむすめ》のようなあどけない
甘えた声で言った。 「林さん。あたし、これからは何でもお前さんのいうことを素直に....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
ん、いなかったわよ」 伸子は、実家へ遊びに来ている大きい娘というようないくらか
甘えた声で母にいった。 「出かけちゃったのかしら」 「ああそうそう、保さんはね、....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
の中へはいって来た。 「徒然と存じお茶を淹れました」 「お母様」 と葉之助は、
甘えた声で呼んだかと思うと、足を投げ出し横になった。「お菓子くだされお菓子くださ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
、どんな方とも逢うことが出来、ほんとに何んて結構なんでしょう。でもねえ叔父様」と
甘えた声で、「よい先生がございましょうか、上手に泥棒をお教えになる」 「待ったり....
「子を奪う」より 著者:豊島与志雄
てもつまらないと思った。然しその後で、依子がそっとやって来て、「お父ちゃま。」と
甘えた声で云うのを聞いた時、彼は依子が不憫なよりも寧ろ恐ろしくなった。こんなに小....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
なりの払いをするようだし、そのほか色々あれやこれや……。 「ねえ」 とおきたは
甘えた声の中へ真面目さをこめて男へ云った。 「無理な算段などなされずにねえ」 「....