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甘党
「甘党〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甘党の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
の若い人たちに漢学を教えておいでになりました。それに生れつきお酒がお嫌いで、大の
甘党でおいでになりましたので、私が十歳にもなりました時は、よほど胃のお工合がわる....
「蠅男」より 著者:海野十三
たら、蠅男は後から灘の生一本かなんかを贈ってくるだろうよ」 「灘の生一本? 僕は
甘党なんですがねえ」 「ホイそうだったネ。それじゃ話にもならない。――いいかね、....
「縮図」より 著者:徳田秋声
を渡すにも段梯子の三四段目から顔だけ出すというふうであった。お八ツ時分になると、
甘党の松島は卓上電話で紅谷から生菓子を取り寄せ、玉露を煎れて呑んでいたが、晩餐に....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
む代りに、餡の這入った柏餅が製されて、今に至るも五月になれば姿が見られ得るのは、
甘党の私などに取って悦ばしい事の一つかも知れない。呵々。 (大正十二年五月『七星』第二号)....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
島田からお手紙が来ました。お元気で、働いているものもいい若者たちだそうです。
甘党だから何かと思っているとありますから、何かお送りしましょう。隆ちゃん五六月頃....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
法《ひっぽう》をもって人を罪《つみ》せんとするものがたくさんある。 また普通に
甘党《あまとう》といえばいわゆる下戸《げこ》を指し、酒を好まぬことを意味するので....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
いてよいのか笑ってよいのか 砂糖湯を呑んで不図思う東京の 美好野のあの汁粉と粟餅
甘党の私は今はたまに食う お菓子につけて思う東京 支那蕎麦の立食をした東京の 去....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
蔵助が、呼ぶのである。それも、いつになく、ほがらかに。 見ると、酒が出ている。
甘党の赤埴源蔵、吉田忠左衛門、堀部老人、小野寺、間瀬の人々は甘みぞれを飲んでいた....