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甘納豆
「甘納豆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甘納豆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
いたろう、自分たちにも覚えがある、学校から帰って来た時の空腹は全くひどいからな、
甘納豆はどう? カステラも、パンもあるよ、などと言って騒ぎますので、自分は持ち前....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
く、なにかの土産を持参するのもある。前にも云う通り滞在期間が長いから、大抵の客は
甘納豆とか金米糖とかいうたぐいの干菓子をたずさえて来るので、それを半紙に乗せて盆....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
こまでくると雪が降り出して吹雪模様になってきたので、毛皮を着込んだり、コッヘルで
甘納豆をたいてカロリーをとったりして戦の準備をした。しかしこの尾根は風がよく当る....
「足迹」より 著者:徳田秋声
ぼんやりしていることがたびたびあった。 慵い体を木蔭のベンチに腰かけて、袂から
甘納豆を撮んではそっと食べていると、池の向うの柳の蔭に人影が夢のように動いて、気....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
せがなくちゃ場銭も払えない。」
十子は汚れたエプロンを胸にかけて、皆にお土産の
甘納豆をふるまっている。
今日は月の病気。胸くるしくって、立っている事が辛い。....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
が判るようだ。 甘いものは餅菓子に指を屈して汁粉、餡ころにも及ぶべく、栄太楼の
甘納豆、藤村の羊羹、紅谷の鹿の子、岡野の饅頭と一々は数え切れず、それでもこれらの....
「破片」より 著者:寺田寅彦
一 昭和九年八月三日の朝、駒込三の三四九、
甘納豆製造業|渡辺忠吾氏(二七)が巣鴨警察署衛生係へ出頭し「十日ほど前から晴天の....
「「乳房」創作メモ」より 著者:宮本百合子
車庫の支部長に会う。 アメ玉がいい。(車庫) 小工場(カステラ、
甘納豆) 柳島 十二月二十八日 あしたいらっしゃい。午前十時にいらっしゃ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
備にチェッコのプラアグへ行く途中。鞄から色んなものが出る。山本山の玉露・栄太郎の
甘納豆・藤村の羊羹・玉木屋の佃煮・薬種一式・遊び道具各種。到れりつくせりだ。「お....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ます。私は二度だが。島田の方へは今日お母さんのお気に入りのハブ茶と中村屋の柔かい
甘納豆とをお送りいたします。ハブ茶は野原の方へも。中村屋のザクスカはこの頃ちっと....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ったりして居ります。こんな工合ですもの、余りぱっとなさらないの尤もです。街では、
甘納豆で中毒して人死にがあったりして居る季節ですから。
弁護士のひと、もう行っ....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
なくちゃ場銭も払えない。」 十子は汚れたエプロンをもう胸にかけて、皆にお土産の
甘納豆をふるまっていた。 今日は病気。胸くるしくって、立っている事が辛い。 ....
「初看板」より 著者:正岡容
このときあるお百姓がうちでこしらえた納豆だといって木戸へおいていったのをてっきり
甘納豆だと思ってムシャムシャとやり、すっかり皆に笑われてしまいました。 さてあ....
「温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
、なにかの土産を持参するのもある。前にもいう通り、滞在期間が長いから、大抵の客は
甘納豆とか金米糖とかいうたぐいの干菓子をたずさえて来るので、それを半紙に乗せて盆....
「春の雁」より 著者:吉川英治
こんな事になるなら、早く打明けておけばよかったけれど、まさか、おまえさんがそんな
甘納豆みたいな人とも思わなかったから……」 「あはははは、これあ御挨拶でございま....