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「甘草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

甘草の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ではない柏子仁《はくしじん》」 忠「えー、アマクサ」 穗「アマクサではない、甘草《かんぞう》」 忠「成程甘草」 穗「羚羊角《れいようかく》、人参《にんじ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
郷へ還り得たと載す、智者大師の『観世音義疏《かんぜおんぎそ》』に晋の恵達、凶年に甘草《かんぞう》掘るとて餓えた羌人《きょうじん》群に捕われ、かの輩肥えた人からま....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ーストラリアのカンガルーに似た物だ(第四図)。『孔叢子《こうそうし》』にこの獣|甘草《かんぞう》を食えば必ず蛩々《きょうきょう》とて青色馬《あおうま》に似た獣と....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
が千金丹を珍重する事といったら非常なものだった。君は千金丹を記憶しているだろう。甘草に、肉桂粉に薄荷といったようなものを二寸四方位の板に練り固めて、縦横十文字に....
ココナットの実」より 著者:夢野久作
隣りの室との仕切りの垂れ幕には、特別に大きい、黄金色のさそりだの、燃え立つような甘草の花だの、真青な人喰い鳥だのがノサバリまわっていた。 その垂幕の間から、隣....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
した。それでも薄っすりと舌に甘く感じたように覚えて居ります。又物の調味には、あの甘草という薬草の粉末を少し加えましたが、ただそれは上流の人達の調理に限られ、一|....
決闘」より 著者:神西清
かに丁寧になった。いつもにこにこして、『奥さん』と呼ぶのだった。 「このスープは甘草汁みたいだね」と彼はにこにこしながら言った。愛想よく見えるようにと努力してい....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
この樹の紅葉は見事なもので、これを見ると我庭にも一本欲しいと思う。 ワスレグサと甘草 雑誌などによくワスレグサ(ヤブカンゾウ)のことを甘草と書いている人がある....
尾瀬沼の四季」より 著者:平野長蔵
く。黄色花、紫花、赤花、一々草花の名称は略す。尾瀬沼より沼山峠下まで延長拾五丁、甘草の花と化し、その内セキショウ、アヤメの満開は、山人の如き拙《つたな》き筆にて....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は利目を見せるためにどんな薬にもツァーツクを入れる。 昔|漢方医が大抵薬の中に甘草を薬の導きとして入れて居ったようなものでしょう。もっとも一、二の例外はあるけ....