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「甚兵衛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

甚兵衛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水の三日」より 著者:芥川竜之介
かり忘れてしまった。そのあとで、また蓄音機が一くさりすむと、貞水の講談「かちかち甚兵衛《じんべえ》」がはじまった。にぎやかな笑い顔が、そこここに起る。こんな笑い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。九蔵の宗吾が評判がいいので見に行きましたよ。九蔵の宗吾と光然、訥子《とっし》の甚兵衛と幻《まぼろし》長吉、みんな好うござんしたよ。芝鶴《しかく》が加役《かやく....
恩を返す話」より 著者:菊池寛
わじり》に出して封境《ほうきょう》防備の任に当らしめることになった。 わが神山甚兵衛《かみやまじんべえ》も、この人数のうちに加わっていた。成年を越したばかりの....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
屋の馬吉と申しやす」 「人を食ったこと申すやつじゃな。お次はなんじゃ」 「酒屋の甚兵衛《じんべえ》めにござります」 「その隣のくりくり頭をしたおやじは何者じゃ。....
義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
人物 農夫甚兵衛 二十九歳 甚しき跛者 その弟 甚吉 二十五歳 同 ....
島原の乱」より 著者:菊池寛
仕うる事なく、山間漁村に隠れて出でようとはしなかったのである。 行長の遺臣益田甚兵衛|好次はそれら隠棲の浪士の一人である。始め肥後宇土郡|江辺村に晴耕雨読の生....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ら近寄って来たが、 「若様、お早うございます」と掃く手を止めて挨拶した。 「おお甚兵衛か。早起きだな」庄三郎は挨拶を返しそのままじっと考え込んだ。 花を踏み踏....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
おり、徳川台徳院は中仙道を登って関ヶ原の方へ向かった。その時の御先立には、山村|甚兵衛、馬場半左衛門、千村平右衛門などの諸士を数える。馬籠の青山|庄三郎、またの....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
の年に行はれた不思議な事どもにかこつけたもので、善童とあるのは言ふまでもなく益田甚兵衛の子、ヒエロニモ四郎のことであつた。 男には五名の配下があつた。医者の森....
山の神殺人」より 著者:坂口安吾
そうです。あんまりうるさいから、今日にも釈放のつもりですが」 数日前に、農家の甚兵衛方で娘殺し事件が起った。キ印の娘ヤス子(当年十八歳)を一室に監禁し、食事を....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
と云いました。九州天草大矢野郷越野浦の郷士であり曾ては小西行長の右筆まで為た増田甚兵衛の第三子でありましたが何より人を驚かせたのは其珠のような容貌で、倫を絶した....
剣侠」より 著者:国枝史郎
奇を凝らした一流の料亭のそれのようであり、屋敷の周囲には土塀さえ巡らし、所の名主甚兵衛様より、屋敷は立派だと云われていた。内緒も裕福で有名であったが、これは金方....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ロとは胴体の太さがちがうね。これで二トン半ぐらいはあるそうだ。もっとも私はむかし甚兵衛ザメ(エビスザメとも云う)というのを見たことがあった。これは頭の先端がサイ....
岩魚」より 著者:佐藤垢石
でも後ろを振り見た。見ると頭髪も鬚髯も真っ白な老爺が雪の上を歩いてくる。熊の皮の甚兵衛を着て、もんぺと雪踏をはいているのである。賢彌に近づくと、 「お前は賢彌じ....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
か人の嫌がる営業にも、従事しなければならなかったに相違ない。宝永七年に、京都北山甚兵衛|開の中|紙屋川付近の畠番らが、生活に窮した結果六条村エタ年寄の組下になり....