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甚平
「甚平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甚平の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
》教官のお父さんの葬列の通った時にも、ある家の軒下《のきした》に佇《たたず》んだ
甚平《じんべい》一つの老人などは渋団扇《しぶうちわ》を額《ひたい》へかざしたまま....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
うむぎ》じゃないね。――Nさん、これば何と言うの?」
僕は足もとの草をむしり、
甚平《じんべい》一つになったNさんに渡した。
「さあ、蓼《たで》じゃなし、――何....
「地球盗難」より 著者:海野十三
が惜しいから、魔の森へ入ろうという者はあらせんわ。そういえばお主は昨日の真夜中、
甚平が魔の森の方角で見たという怪しい一件の話を知っとるか」 「うん、あの一件か。....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
寛の次男|蕃徳を養子にして弘前に遺した。蕃寛には二子二女があった。長男|可次は森
甚平の士籍、また次男蕃徳は文一郎の士籍を譲り受けた。長女お連さんは蕃寛の後を継い....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
れ、彼らほどガンメイ固陋な美食家はいないのだ。それは鯨が常にイワシだけ追っかけ、
甚平ザメがマグロを専門に食うのと同じようなものだ。一言にして云えば、彼らは、どこ....
「放浪」より 著者:織田作之助
っとも怖いことあーらへんわ、そして握られた手はそのまゝだったが、奇体な順ちゃん、
甚平さん(助平のこと)と言われて随分情けなかったなどとは、さすがに言わなかった。....