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生き馬
「生き馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生き馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のでしたから、若者のぎょッとなったのはいうまでもないことでしたが、しかしさすがは
生き馬の目を抜くお江戸のまんなかで育った職人でした。 「八丁堀のおだんながたでご....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
くださいましよ」 くし巻きお由、今こそ堅気のあだ者お由でしたが、一年まえまでは
生き馬の目を抜いたはやぶさお由です。名人の胸中を早くも読んだものか、遠くもない天....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
うや喰わずの月給日給連に局長反対のストライキまでやらせたのが、みんな芝居だとは、
生き馬の眼を抜くどころの騒ぎじゃない。 恐れ多くも中村東京市長の御裁可書が、内....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
実際一つの新聞の編輯長となると、どんな貧弱な新聞社へ行っても相当の働らき盛りの、
生き馬の眼を抜きそうな人間が頑張っている。一筋縄にも二筋縄にもかからない精力絶倫....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
、三人さそい合って遊び歩き、そのうちに、上方の遊びもどうも手ぬるく思われて来て、
生き馬の目を抜くとかいう東国の荒っぽい遊びを風聞してあこがれ、或るとし秋風に吹か....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
泰軒は説諭放免となり、その後数年にして大岡さまは、八代吉宗公に見いだされて、この
生き馬の眼をぬく大江戸の奉行、南北にわかれて、二人ございますけれど、まあ現代で申....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
ら、小僧が二枚落しても危いぐらいだ。賭け将棋の商売人をカモにしていただけあって、
生き馬の目をぬくように機敏で勝負強い。タルミがない。 そのくせ、見れば見るほど....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ところが、智能犯は彼一人ではない。犯と云っては悪いけれども、まことに、どうも、
生き馬の目をぬくこと、神速、頭脳優秀なのは彼一人ではなかったのである。 芸者、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ころは、もう、よろし。帰りなさい。そして、返事、まちなさい」 昔から生糸商人は
生き馬の目をぬく商法をやりつけている。素人が買いつけに行くのは大マチガイの大ベラ....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
よれば、酒をのまないということが実直という意味の一端をなしているのかも知れない。
生き馬の目をぬくとはこのこと、実に油断がならない。 田舎には盆踊りというものが....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
なり広い。木立ちも多い。が、なにぶん荒れはてた古い家である。
そんなところで、
生き馬の眼を抜くような稼業《しょうばい》をしている。しかも、本人は、奥の茶室にす....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ぐという始末で、折角の工夫もさんざんの失敗に終ったのは気の毒であった。並木五瓶が
生き馬を使って失敗したのと、古今|一対であろう。 この「助六」の芝居を見物に行....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「赤壁|八十馬といって、おれはこいつに騙されて、持金を巻き上げられたことがある。
生き馬の眼を抜くようなあの八十馬が、どうしてこんなところにへたばっていたのだろう....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
やあ、泣く子もだまる暴れ者だが」 「……ははあ。馬仲買か」 「侍あいての商売で、
生き馬を扱ってる人間だから、そのつもりで挨拶しろい」 「なんの挨拶?」 「たった....