生さぬ仲[語句情報] » 生さぬ仲

「生さぬ仲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生さぬ仲の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
愚人の毒」より 著者:小酒井不木
きものにしたいという心の発生を充分に認め得る事情がありました。健吉くんが未亡人と生さぬ仲であること、熱烈に恋する女との結婚をきっぱり拒絶されたということは、立派....
霜凍る宵」より 著者:近松秋江
く開いて一句一句力をこめていって、うなずきながら、「そうか。それで皆読めた。……生さぬ仲やと……」二度も三度も思い入ったように、それを繰り返して、もっともだとい....
」より 著者:織田作之助
席へも顔を見せない、お定は寺田屋の後妻で新郎の伊助には継母だ。けれども、よしんば生さぬ仲にせよ、男親がすでに故人である以上、誰よりもまずこの席に列っていなければ....
岩田夫人の死を悼む」より 著者:岸田国士
前夫人マリイさんの血をうけた岩田家の一人娘、第二の母、静子夫人との間に、いわゆる生さぬ仲というような翳はどこにもみられない。はつきりいえば、この美しい関係は、静....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
りと言う事で、まだ色も香も相当残っとる年増盛りじゃが、そのような女にも似合わず、生さぬ仲のお熊を可愛がる事と言うものは実の母親も及ばぬくらいで、トテモ世間並を外....
三国志」より 著者:吉川英治
れを知って、大いに嫉妬し、ひそかに鴆毒を盛って、王美人を殺してしまった。そして、生さぬ仲の皇子協を、霊帝のおっ母さんにあたる董太后の手へあずけてしまったのである....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
ざいましたんです。私も随分それをおすすめいたしましたが、何分、お実家様のお母様が生さぬ仲でいらっしゃいましょう? 綾子様は御自分は死ぬより行途はないと仰しゃって....
田螺」より 著者:北大路魯山人
かかわらず)、台所でたにしを煮る香りを嗅ぎ、たにしを食いたいと駄々をこね出した。生さぬ仲の父や母をはじめみなの者は異口同音に、どうしましょうと言うわけで、不消化....