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生ゆ
「生ゆ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生ゆの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「故郷」より 著者:太宰治
私が兄たちに許されているのか、いないのか、もうそんな事は考えまいと思った。私は一
生ゆるされる筈はないのだし、また、許してもらおうなんて、虫のいい甘ったれた考えか....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
の上に立ちて夕陽を望みつつあり。鐘楼は柱に蔦からまり、高き石段に苔蒸し、棟には草
生ゆ。晃やがて徐に段を下りて、清水に米を磨ぐお百合の背後に行く。 晃 水は、美し....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
――ひたもの取って捨つれども、夜の間には生え生え、幾たび取ってもまたもとのごとく
生ゆる、かような不思議なことはござらぬ――」 鷺玄庵、シテの出る前に、この話の....
「俊寛」より 著者:倉田百三
が島 第一幕 鬼界が島の海岸。荒涼とした砂浜。ところどころに芦荻など乏しく
生ゆ。向こうは渺茫たる薩摩潟。左手はるかに峡湾をへだてて空際に硫黄が嶽そびゆ。頂....
「山吹」より 著者:泉鏡花
、杉の生垣を長く、下、石垣にして、その根を小流走る。石垣にサフランの花咲き、雑草
生ゆ。垣の内、新緑にして柳|一本、道を覗きて枝垂る。背景勝手に、紫の木蓮あるもよ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
、そのままにいたしおき候も、他人より右ようのことを話されなば、人さきに駁撃する小
生ゆえ、なまじいに右ようのことを話し出し、かえって笑わるることと存じたるゆえに候....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「なぜ答えぬっ」 と、答えぬ名和長年の横顔へ吠えたのも当然だった。 「唖か。畜
生ゆえに口はないのか。長年っ。なんでこの護良に縄をかけた。しかも、なんじは日ごろ....