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「生る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
、約束の日じゃ。お切りなされい。かかる法悦の真ん中に往生いたすなれば、極楽浄土に生るること、必定疑いなしじゃ。いざお切りなされい。明日ともなれば、石工共が、妨げ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
りますので、旱に雨を降らせると同様の手段。萎えしぼんだ草樹も、その恵に依って、蘇生るのでありますが、しかしそれは、広大無辺な自然の力でなくっては出来ない事で、人....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
奢と秕政の故に、義政を以て応仁の乱の責任者であると断ずるは、あたらない。彼は寧ろ生る可き時を誤った人間である。借金棒引きを迫って、一揆の頻発した時代だ。天下既に....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
、家老といえども歯が立たなかった。宗春以上の人物は、家来の中には居なかった。米の生る木を知らぬというのが、大方の殿様の相場であった。ところが宗春は然うで無かった....
無惨」より 著者:黒岩涙香
証拠でしょう(荻)何故―(大)何故だッて貴方、人間の頭へは決して鱗の逆に向た毛の生る者では有りません、何の様な事が有ても生た儘の毛に逆髪は有ません、然るに此三本....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
根の徳によって幸福であり、果報広大、甚だ貴《たっと》ぶべき者とされて居る。政宗の生るる前、米沢の城下に行いすまして居た念仏行者が有って満海と云った。満海が死んで....
風流仏」より 著者:幸田露伴
みの出来たる筵屏風、あるに甲斐なく世を経れば貧には運も七分凍りて三分の未練を命に生るか、噫と計りに夢現分たず珠運は歎ずる時、雨戸に雪の音さら/\として、火は消ざ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
村一同|冷酒を飲んで啖えば、一天たちまち墨を流して、三日の雨が降灌ぐ。田も畠も蘇生るとあるわい。昔から一度もその験のない事はない。お百合、それだけの事じゃ。我慢....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
任する途中である。すでに我身ながら葬り去った身は、ここに片袖とともに蘇生った。蘇生ると同時に、罪は死である。否、死はなお容易い、天の咎、地の責、人の制規、いかな....
博物誌」より 著者:岸田国士
に、武器携帯者。 いったい、何を待っているのだ。葡萄の実は、今年はまだなかなか生るまい。そして葡萄の葉は、もう裸体にしか使われない。 Le Nid de Ch....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
。 「わしを野中の道了へ連れて行っておくれ。……あそこへ行ったら、わしの記憶が蘇生るかもしれないから」 躄り車に乗った薪左衛門と、それを引いた栞とが、野中の道....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
それである。 一七九一年 九月二十二日 ロンドン郊外ニューイングトン・ブットに生る。 一八〇四年 リボーの店に入る。 一八一二年 二月 ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
略のために、娘を売買することを見|候まことに罪になることに候。まことに恋のために生るこそ生甲斐のある乙女の命と思い候」と来た。 「そうすると、淀君、あなたは恋愛....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の中に飾られてあった。 「なんですよ。そのツンドラ地帯にはフレップという紅い果の生る灌木が密生していましてね。それがフレップ酒の原料です。まだですか、紅い酒です....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
。また叡山に対しても恭しい怠状を呈し、自身には日課七万遍の念仏を申して、「一念尚生る、況や多念をや、罪人尚生る、況や善人をや」などと、善行をすすめ、多念をすすめ....