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生出
「生出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
理を後にして実用を先にす」とは国富論派の神髄なり。この論派は英国・米国の学風より
生出したりといえども、あえて学者の理論を標準として政治の事を説くものにあらず、彼....
「断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
ですよ」 「お婆さんは、そのお嬢さんを知っているのですか」 「お隣ではあるし、平
生出入して、花粉などを買っていただくから、お嬢さんはよく知っておりますよ」 「そ....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
シテなにがし。――山の草、朽樹などにこそ、あるべき茸が、人の住う屋敷に、所嫌わず
生出づるを忌み悩み、ここに、法力の験なる山伏に、祈祷を頼もうと、橋がかりに向って....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
近までは、ブルジョア・ジャーナリズムの一隅には、プロレタリア・ジャーナリズムも発
生出来る余地が余されていたかのように見える。この共同戦線はどのように整理されて行....
「辞典」より 著者:戸坂潤
無条件的な侵入は甚だ重大な結果を産む誤謬であるが、併しかかる誤謬が比較的安易に発
生出来るということは、この二つの科学領域が如何に直接な連絡を有っているかを示して....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
民の貧窮を農村精神の作興によって置きかえようということに存する。無論農村が自力更
生出来ない限り農村精神も作興される筈はないが、併し之は農民以外の当局から農村精神....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
百入塗タルゴトクニシテ。額ヲ隠シ。振分髪ノ中ヨリ。五寸計ナル犢ノ角。鱗ヲカズイテ
生出でた、長八|尺の鬼が出ようかと、汗を流して聞いている内、月チト暗カリケル処ニ....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
化機能も盛なるを以て、かかる喰料にても却て都下の人より健康を増加するのみならず、
生出する処の児輩は却て健康と怜悧たるが如し。昔時に於ける山中鹿之介坂田公時も山家....
「端午節」より 著者:井上紅梅
が官僚は天のなせる特別の種族ではない。とりもなおさず平民の変化したもので、現に学
生出身の官僚も少からず、老官僚と何の撰ぶところがあろう。『地を易えれば皆然り』思....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
子法師阿信なりと答ふ。何故地下には居給ふぞと訊けば数年以前に入定はしたれど未だ往
生出来ずと云ふ。 「何故往生為給はぬぞ?」 「主人我を招き給はぬ故」 其時、虚....
「人造物語」より 著者:海野十三
である。僕が科学画報の宮里さんに連れられて初日の四時頃行ったときには、ロボット先
生出てこなかった。宮里さんが、きいてみると、ロボット先生は一日喋りつづけたので、....
「初雪」より 著者:秋田滋
るだろうか? そんなものは一つとして無かった。彼女が診てもらった医者は、子供は一
生出来まいと云った。 前の年よりも一しお厳しい、一しお身に浸みる寒さが、絶えず....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
越してお出で。私は出られぬし、ちょいちょい逢いたいから」といわれますし、主人が終
生出入する心組の大学へも、それほど遠くもないからと、曙町に地所を見附けて移りまし....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
てみた。 「そりゃね、君……」 と、田村は苦笑して、 「――転向しなければ、一
生出られないじゃないか。出ている連中はみんな転向しているよ」 「なるほど、しかし....
「俗臭」より 著者:織田作之助
抵抗するのは容易でないのだ。 「へえ。――」 ありのまゝに言った。もう一度、一
生出入り差止めでも何でもしゃがれと尻をまくった気持だった。この所謂度胸は伝三郎の....