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生別れ
「生別れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生別れの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
は手を握る事はできないものでしょうか。 親鸞 互いに気に入らぬ夫婦でも縁あらば一
生別れる事はできないのだ。墓場にはいった時は何もかもわかるだろう。そして別れずに....
「芭蕉について」より 著者:宮本百合子
たえもある。 蝉吟公が没して、当時二十三四歳であった宗房は「雲と隔つ友かや雁の
生別れ」という句を親友に残して上野町から京大阪へ出奔した。原因は何であったろう。....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
けれども、何にも知らない。おなじ写真を並んで取っても、大勢の中だと、いつとなく、
生別れ、死別れ、年が経つと、それっきりになる事もあるからね。」 辻町は向直って....
「二つの家を繋ぐ回想」より 著者:宮本百合子
は出られないとなれば、我々にも又、Aさんに対して持って居る種々な不満や何かで、一
生別れ別れに暮さなければならないことになるからだ。」 考えた後、自分は云った。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《やま》にいりゃあ、何のことはなかったんだけれど、今となっちゃあ、みんな死別れ、
生別れだあな」 こう言って米友は、我知らず立ちどまって、地団駄《じだんだ》を踏....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
悲劇――が起るんですね。つまり任土貢に売られるものは、親も、子も、兄弟も、みんな
生別れです、嫌ということができません」 「それは無理でしょう」 「無理です。それ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
関東へ、一匹はこっちへお弟子に貰われたんですよ、友を呼んで見せてやりましょうよ、
生別れの兄弟の名乗りをさせてやろうじゃありませんか、ほんとうに当人よりもよく似て....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
を引く筈は無いが、見ように依っては浪花節《なにわぶし》の何処かにありそうな、親子
生別れの場面が展開された。 それから野良の元兇は農舎へ引摺《ひきず》って行って....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
言われたことは今も私の記憶に残って居ります。―― 『一たい恋しい人と別れるのに、
生別れと死別れとではどちらがつらいものでしょうか……。事によると
生別れの方がつら....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
」
「迎えに――迎えに、京まで参ってもよい。綱手、ここで一日、二日別れたとて、一
生別れる訳でもあるまいに――」
「それは、そうでございますが――」
綱手は、起....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
た時に、その時にお鯉にかえるのだと思っていたのだと思います」 「あたし、みんなに
生別れたり死別れたりして、何もかもなくなってしまった時に、今日から自分の生活にな....
「金狼」より 著者:久生十蘭
いろいろ空想をたくましゅうしてとうとう朝までよう寝られんのでした。……子供のとき
生別れした父が、まだどこかに生きているはずなんですの。……今朝、そんな馬鹿なこと....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
たが、そこで私は縁の話をさせました。親鸞が「たとい気に入らぬ夫婦でも縁があれば一
生別れることはできないのだ。墓場に行けば何もかもわかるのではあるまいか。そして別....