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生国
「生国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
飯屋の下廻り、板場、夜泣きうどん屋、関東煮の屋台などさまざまな商売を経て、今日、
生国魂神社前に料理仕出し屋の一戸を構え、自分でも苦労人やと云いふらしているだけに....
「世相」より 著者:織田作之助
―詳しくいえば昭和十五年七月九日の夜(といまなお記憶しているのは、その日が丁度|
生国魂《いくたま》神社の夏祭だったばかりでなく、私の著書が風俗壊乱という理由で発....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
「知りません。」 「両親の名は。」 「知りません。」 こういう身の上の少女が
生国を知らず、ふた親の名を知らず、わが名を知らないのは、さのみ珍しいことでもない....
「わが町」より 著者:織田作之助
桶屋の新太郎は一等をとった。 新太郎は少年団の世話役で、毎夜子供たちを集めて、
生国魂神社の裏の空地でラッパを教え、彼の吹くラッパの音は十町響いて、銭湯で冬も水....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ませんが、場所と時刻だけに、また格別、古里が遠かったんです。」 「失礼ながら、御
生国は、」 「豊前の小倉で、……葉越と言います。」 葉越は姓で、渠が名は明であ....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
灯明の灯が道から見える寺があったり、そしてその寺の白壁があったり、曲り角の間から
生国魂神社の北門が見えたり、入口に地蔵を祠っている路地があったり、金灯籠を売る店....
「雨」より 著者:織田作之助
われたという想いで、いっそう好いてしまった。それで、その日の別れぎわ、明日の夕方
生国魂神社の境内で会おうと、断られるのを心配しながら豹一がびくびくしながら言いだ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
りしゆえ、伯父はなお身を入れてこの子こそ穂垂という家の苗字を世に知らせ、またその
生国としてこの地の名をも挙るものなれとて、いよいよ珍重して教えられ、人に逢えばそ....
「道なき道」より 著者:織田作之助
――それ位、ヴァイオリンが嫌いで怖くもあった。 げんにその日も――丁度その日は
生国魂神社の夏祭で、表通りをお渡御が通るらしく、枕太鼓の音や獅子舞の囃子の音が聴....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
かて働くわ。」という道子を無理矢理東京の女子専門学校の寄宿舎へ入れ、そして自分は
生国魂神社の近くにあった家を畳んで、北畠のみすぼらしいアパートへ移り、洋裁学院の....
「北海の白鳥」より 著者:小川未明
た。このものは、人間の運命を占って、行く末のことを語るのです。なんでもこのものの
生国は西蔵だということでありますが、幾歳になるかわからないような人間でありました....
「雨」より 著者:織田作之助
たのかと思い、そのため一層彼を好いてしまった。それで、その日の別れ際、明日の夕方
生国魂神社の境内で会おうと断られやしないかと内心びく/\しながら豹一がいい出すと....
「俗臭」より 著者:織田作之助
、結局、冷やしあめ屋と扇子屋をやっただけ無駄となった訳だ。伝三郎はこれを機会に、
生国魂前町の寿司屋へ住込みで雇われたので、料理衣と高下駄を買えと三円ばかり持たし....
「放浪」より 著者:織田作之助
屋の下廻り、板場、夜泣きうどん屋、関東煮の屋台などさま/″\な職業を経て、今日、
生国魂神社前に料理仕出し屋の一戸を構え、自分でも苦労人やと言いふらしているだけに....
「わが町」より 著者:織田作之助
ってにわかに心が曇った。 そんな君枝の心は、しかし他吉は与り知らず、七月九日の
生国魂神社の夏祭には、お渡御の人足に雇われて行くのである。重い鎧を着ると、三十銭....