生姜[語句情報] » 生姜

「生姜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生姜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
の特許を受けてから地所の売買をした為だった。現に彼が持っていた郊外の或地面などは生姜《しょうが》さえ碌《ろく》に出来ないらしかった。けれども今はもう赤瓦《あかが....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
ん》、胡瓜《きゅうり》、馬鈴薯《ばれいしょ》、蓮根《れんこん》、慈姑《くわい》、生姜《しょうが》、三つ葉――あらゆる野菜に蔽われている。蔽われている? 蔽わ――....
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
夜の近づくのが知られた。これから神明《しんめい》の市《いち》の売物になろうという生姜《しょうが》の青い葉や紅い根には、白い露と柔かい泥とが一緒にぬれてこぼれてい....
高野聖」より 著者:泉鏡花
「さて、それからご飯の時じゃ、膳《ぜん》には山家《やまが》の香《こう》の物、生姜《はじかみ》の漬《つ》けたのと、わかめを茹《う》でたの、塩漬の名も知らぬ蕈《....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ながら、老人はしずかに話し出した。 文久二年の秋ももう暮れかかって、芝神明宮の生姜市もきのうで終ったという九月二十二日の夕方の出来事である。神明の宮地から遠く....
映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
った。我々はそれを見るのがいやさに、この参道を駆け抜けるのが常であったが、あとで生姜を見るたびによくその手を思い出した。そして石手という地名は我々の間ではしばし....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
の、トテツもない事件なんですよ…… いちばん最初の事件は……なんでも、芝神明の生姜市の頃でしたから、九月の彼岸前でしたかな……刑事部の二号法廷で、ちょっとした....
河明り」より 著者:岡本かの子
反対の東南方を指して「こっちはボルネオ」、それから真正面の青磁色の水平線に、若い生姜の根ほどの雲の峯を、夕の名残りに再び拡げている方を指して、「ずーっと、この奥....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
うであるが、それだけでも十分にその役目を果たしているではないか。そのほかに茄子や生姜のたぐいがあるとしても、夏の漬け物はやはり瓜である。茄子の濃むらさき、生姜の....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
まに箒を持って来て、かの死骸を撃ち払うと、死骸は元のごとく倒れた。気絶した者には生姜湯を飲ませて介抱し、死骸は早々に棺に納めた。 美少年の死 京城の金魚....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
姐に、手づくりのお惣菜、麁末なもの、と重詰の豆府滓、……卯の花を煎ったのに、繊の生姜で小気転を利かせ、酢にした※鰯で気前を見せたのを一重。――きらずだ、繋ぐ、見....
木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
ろへそっと這い寄って来た。重兵衛はその眼先へ竹の皮包みを開いて突きつけると、紅い生姜は青黒い海苔をいろどって、子供の眼にはさも旨そうにみえた。 「それみろ、旨そ....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
に画舫をつないで、槐の梧桐の下で西湖の水をながめながら、同じ飯館の老酒をすすり、生姜煮の鯉を食ったとしるされている。芥川氏の来たのは晩春の候で、槐や柳の青々した....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ダ風ドーナツもある。かりかりした揚げ菓子もあれば、砂糖菓子やら、ショートケーキ、生姜菓子に、蜂蜜菓子、そのほか、ありとあらゆる菓子が総出だ。それから、林檎のパイ....
明暗」より 著者:岡本かの子
白ばら、白百合、白壁、白鳥。紅いものには紅百合、紅ばら、紅珊瑚、紅焔、紅茸、紅|生姜――青い青葉、青い虫、黄いろい菜の花、山吹の花。 こう愛情で心身の撫育を添....