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生後
「生後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「捨児」より 著者:芥川竜之介
ど袋物屋の言葉通り、田原町にいた時に生まれたのは、女の子に違いありません。しかも
生後|三月目《みつきめ》に死んでしまっているのです。母はどう云う量見《りょうけん....
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
にも向く十九歳の女中、雇われたしとか、堅牢な馬車、但し弾機《ばね》一個不足とか、
生後十七年、灰色の斑《ぶち》ある若き悍馬《かんば》とか、ロンドンより新荷着、蕪《....
「世相」より 著者:織田作之助
は不明。ところが、間もなくあれは自分がやったのだと、自首して来た男がいる。事件発
生後行方を韜ませていたバタ屋である。調べると、自分は何十年も前から女の情夫であっ....
「生きている腸」より 著者:海野十三
のあせた人間の唇とほぼ似た皮膚で蔽われるにいたった。 生ける腸《はらわた》の誕
生後五十日目ころ――誕生というのは、この腸《はらわた》が大気中に棲息するようにな....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
途方もない大きなこえをだした。それは非常な愕きのこえであった。彼の目がとらえた再
生後はじめてのこの訪問者は、素裸であったからだった。それは文字どおりの素裸であっ....
「透明猫」より 著者:海野十三
り伝染性があるのだ。 大きな恐怖がひろがっていった。だが、このさわぎは、事件発
生後七日目に急に解決することとなった。 というのは、はじめの「透明猫」をつくっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が現われた。彼は後日我々の承継するに至った原子観念の始祖である。アナキサゴラスの
生後約四〇年にトラキア(Thrakien)のアブデラ(Abdera)に生れ長寿を....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
安達君が私を叱りて軽挙を戒めるのでたいへん御きげんなり。 ◯育郎ちゃん、ちょうど
生後半年。今、うちに在り、元気にて、ひっくりかえりて腹匐う事を覚えたり。父親の徹....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
てまた帰すすべもなかった。物質的に生き返って来た娘の精神もまた、物質的となって再
生後の彼女は前と打って変った性格の女となって世にあらゆる害毒を流すのであった。そ....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
二月十一日より三日間、それは北浜の帝国座で催された。 この大毎慈善歌劇会は、誕
生後間もない宝塚少女歌劇を広く世間に認識させるに大いに役立った。幸いに好評をえて....
「明暗」より 著者:岡本かの子
あった。智子は、そういう性格の表れに、三木雄の執拗な方面をも知り得るのであった。
生後二十余年間未開のままで蓄積されていた三木雄の生命の精力が視覚を密閉された狭い....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
た。七月十五日の朝、姉は虫が知らすとでもいうような死の予感を感じたらしく、和枝(
生後七十日足らずの姉の子)を見せてくれと申しました。和枝は乳がないので乳母の手で....
「ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
出物からも自分は、はっきりとこの悪魔の体臭を感じることが出来る。――私の母は私の
生後四五年もの長い病気を経て他界したという。……いま、またしても、私は自分の頭の....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
風が花弁を動かし、また耀やかす、 膃肭獣の児はすでに生れているのだ。おそらくは
生後一ヶ月は経っていよう。彼らの母は上陸すると間もなく輝やかしい産褥に就いた。ハ....
「猪の味」より 著者:北大路魯山人
で、その真実なることを経験的に学んだ。今の味覚から言っても、猪の肉を賞味する時は
生後一年の仔猪にかぎる。もしくは二、三十貫の脂肉に富む猪が美味い。だから、今では....