生意[語句情報] » 生意

「生意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
間を物色しはじめた。そうして一々、それに、東京の中学生でなければ云えないような、生意気な悪口を加え出した。そう云う事にかけて、ひけをとるような、おとなしい生徒は....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
。現に彼等の或ものは、――達磨《だるま》と言う諢名《あだな》のある英語の教師は「生意気である」と言う為に度たび信輔に体刑を課した。が、その「生意気である」所以《....
水の三日」より 著者:芥川竜之介
やせた毛の長い黒犬が、鼻を鳴らしながら、ぐしょぬれになって、かけてゆく。犬まで、生意気にせっせと忙しそうな気がする。 慰問会が開かれたのは三時ごろである。 ....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
前へ立ったまま、精神的にも肉体的にも、火炙《ひあぶ》りにされている先生へ、何度も生意気《なまいき》な笑い声を浴びせかけた。勿論これは、自分一人に限った事でも何で....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
面にあたりへ散乱した。――と思うと兄の手が、ぴしゃりと彼の頬を撲《ぶ》った。 「生意気《なまいき》な事をするな。」 そう云う兄の声の下から、洋一は兄にかぶりつ....
路上」より 著者:芥川竜之介
か》哲学的だ。」 野村《のむら》はまた誰よりも大きな声で笑い出した。 「まあ、生意気《なまいき》ったらないのね。――だから姉さんがいつでも云うんだわ、民雄さん....
少年」より 著者:芥川竜之介
《たいこうしょく》の洋服に空色の帽子《ぼうし》を阿弥陀《あみだ》にかぶった、妙に生意気《なまいき》らしい少女である。少女は自働車のまん中にある真鍮《しんちゅう》....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
も持ってくりゃ好いのに。」――泰さんは苦笑しながら、その蛇の目を受取ると、小僧は生意気に頭を掻いてから、とってつけたように御辞儀をして、勢いよく店の方へ駈けて行....
百合」より 著者:芥川竜之介
こびん》を打たれた。が、打たれたと思った時にはもうまた相手を打ち返していた。 「生意気《なまいき》!」 顔色を変えた金三は力一ぱい彼を突き飛ばした。良平は仰向....
或る女」より 著者:有島武郎
う。わたしのほうへはたびたびいらして困りますのよ」 と小声でささやいた。「何を生意気な」葉子は前後《あとさき》なしにこう心のうちに叫んだが一言《ひとこと》も口....
或る女」より 著者:有島武郎
合わした。葉子の目は憎むように笑っていた。田川夫人の目は笑うように憎んでいた。「生意気な」……葉子は田川夫人が目をそらさないうちに、すっくと立って田川夫人のほう....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
うとうほんとうに腰をすえてかかるようにされていた。 その時私が口に任せてどんな生意気を言ったかは幸いな事に今はおおかた忘れてしまっている。しかしとにかく悪口と....
三つの宝」より 著者:芥川竜之介
げです。これでも王子の姿だけは、隠す事が出来たじゃありませんか? 王 (嘲笑う)生意気な! わたしのマントルの力を見るが好い。(マントルを着る。同時に消え失せる....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
すれば、大目に見すごしてやった。だが、処罰が二人前になって十分にふりかかるのは、生意気な、頑丈な、片意地な、尻の大きいオランダ人の腕白小僧だった。そういう子供は....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ね」「うん、糞臭いな」などと話しはじめた。長命寺の桜餅を糞臭いとは――僕は未だに生意気にもこの二人を田舎者めと軽蔑したことを覚えている。長命寺にも震災以来一度も....