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生揚
「生揚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生揚の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
まに小猫の食べるほどの鮭の切身の半分もつけば奢った方で、朝の味噌汁の冷え残りか、
生揚げの一ひらで済ますという切り詰め方であった。飯も赤ん坊の茶碗ほどなのに、手甲....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
今のチンドン屋の極めて幼稚なものに過ぎない。……しばらくあって、一つ「とうふイ、
生揚、雁もどき」……売声をあげて、すぐに引込む筈である。 従って一行三人には、....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
て、 「お肴はなんにいたします。鰹《かつお》に眼張《めばり》、白すに里芋、豆腐に
生揚、蛸ぶつに鰊。……かじきの土手もございます」 前垂に片だすき、支度はかいが....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
、山下の鶴のいる牛肉屋だので夕飯の馳走にあずかったものであつた。揚出しの名物で、
生揚げ豆腐におろしをそえ、たっぷりとしたじのかかった「あげだし」は、師匠も父も大....
「夏日小味」より 著者:北大路魯山人
、昼、晩の、いずれに用いてもよい。まず揚げ豆腐の五分ぐらいの厚さのもの(東京では
生揚げと称しているもの)を、餅網にかけて、べっこう様の焦げのつく程度に焼き、適宜....
「獄中通信」より 著者:戸坂潤
。総計一万二千頁以上になろう。――さてここでは餅にミカン、黒豆、数の子(一片)、
生揚げ、昆布、鱈、白米、煮豆、人参、大根、葱、年越ソバ(十数本)などで大晦日から....