生木を裂く[語句情報] » 生木を裂く

「生木を裂く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生木を裂くの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、今までの提案中の提案で、ここの生活に革命を生ずるとはいうものの、その革命は、生木を裂くようなものではなく、極めて多望満々たる好転である。すべてにとって、天来....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の頃は何よりも血筋を重んずる時代でございましたから、お婿さんは無理無理、あたかも生木を裂くようにして、実家へ連れ戻されて了ったのでした。今日の方々は随分無理解な....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を真二つに斬り下げていた。鍔から七、八分どころから引き気味に深く割りつけたので、生木を裂く雷のように、刀の刃は脳から肋骨の何枚かまで徹って行った。 「……ああ」....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
そこに隙ができた。 気転をきかせた一人、弓の折れを噛ませて、ミリッ、ミリッと、生木を裂くようにコジ上げた。 「よし」 といって一方のつづらも、同じような手段....
私本太平記」より 著者:吉川英治
すものになるであろう。 次に、男の処置だが。 男の服部治郎左衛門元成の身は、生木を裂くような非情には似るが、これは、いちど元型に返して、旧主の烏丸家へ、差し....
黒田如水」より 著者:吉川英治
の手を引っぱった。 さっきから黙然と、官兵衛夫婦とその孫をながめていた宗円は、生木を裂くような酷さを胸のそこに嚥みながら、わざと可笑しくもない顔していった。 ....