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生残
「生残〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生残の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
が峠《とうげ》というところでたちまち泥海《どろうみ》。
この洪水《こうずい》で
生残ったのは、不思議にも娘と小児《こども》とそれにその時村から供をしたこの親仁《....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
き人造人間に人間の魂を移し植えるために奏せられるのであろうか。いやそれは只一人の
生残り人間なる専制コハクのために奏せられる挽歌であった。卓越せる頭脳の持主である....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
も経済も産業も、すべてめちゃくちゃになる。たとえ幸運に推移して、いくらかの人間が
生残ったとしても、人類の勢力は、約二万年昔に後退するであろう。なんという恐ろしい....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
この世は今や九百九十匹の悪魔と、僅か十人の神様とによって支配されているのだ。その
生残りの神様も遠からず、この世から追放されてしまうであろう」と心細いことを主張し....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
と三十分も経ってから、この三階建てのビルディングが崩れるような音をたてて、四人の
生残り女給が悲鳴と共に駈け下りて来た。その恰好は話にも絵にもならない。滑稽と悲惨....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
とすることによって、どうやら、アジア艦隊の始末をつけることが出来たのであった。尚
生残った敵艦隊を掃尽し、更に進んでは、陸軍のフィリッピン攻略を援助すべきではあっ....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
ている」丸辰は、立ちあがりながら、「あいつア、確かに北海丸の安吉だ」 「じゃア、
生残っていたんか」 「助かって、今頃帰って来たんかな」 けれどもやがて女は、も....
「火星探険」より 著者:海野十三
いますよ。ぼくたちは、たった十数人しかいないのですよ。しかもこわれた宇宙艇の中に
生残っているだけのことで、これからどうして生命の安全をはかったらいいのかと、途方....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
だった。 実は、今日は、イネ国滅亡の三十周年に当るのであった。滅亡の日の当時の
生残イネ人の間に、その後生れ出でた子供たちは、大きいところでは、もう三十一歳にな....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
馬団の仲間の人に、証明していただきますわ」 それから房枝は、いろいろと願って、
生残りの団員たちを呼びあつめてもらった。こんなときに帆村がいれば、どんなに助かる....
「火星兵団」より 著者:海野十三
て、大悲劇をいくぶんゆるめ、たとい地球が崩壊しても、幾人かの幸運者は、後の世界に
生残るかもしれない。われわれのゆく手は、全く暗黒ではないと思うから、この放送を聞....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
組員だれもの想いでもあった。 それはそれでいいとして、その次に、この二十四人の
生残りの船員たちをひどく脅かすものが残っていた。“人間よりも恐ろしい!”という文....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
る如くであった。が、世間が驚嘆したのは実は威力ある肩書のためであって、その実質は
生残りの戯作者流に比べて多少の新味はあっても決して余り多く価値するに足らなかった....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
うに明滅していた当時の小説界も龍渓鉄腸らのシロウトに新らしい油を注ぎ込まれたが、
生残った戯作者の遺物どもは法燈再び赫灼として輝くを見ても古い戯作の頭ではどう做よ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
。 飛騨の山国の風雪の夕、この一軒家に於て稀有の悲劇を演じたる俳優の中で、僅に
生残っているのは幸運の冬子|一人に過ぎぬ。随って委しい事情は何人も知るに由ない。....