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生絹
「生絹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生絹の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源氏物語」より 著者:紫式部
中へはいって随身は花を折った。ちょっとしゃれた作りになっている横戸の口に、黄色の
生絹《すずし》の袴《はかま》を長めにはいた愛らしい童女が出て来て随身を招いて、白....
「錦木」より 著者:宮本百合子
光君の口からもれて桜の梢に消えて行く、沢山の歌が空に飛んだ時対いの屋にポッと一つ
生絹の障子をぼかして燈火がついた。光君の眼は嬉しさにかがやいた、歌の声を止めて一....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、すべてねずみ色の紙を用いるのが、礼であった。
大玄関には、四|旒《りゅう》の
生絹《すずし》、供えものの唐櫃《からびつ》、呉床《あぐら》、真榊《まさかき》、根....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
したたり落ちる。裸体を香水の霧が蔽う。斑のない大理石の彫像を、繭から出たばかりの
生絹が、眼にも入らない細さをもって、十重に二十重に引っ包み、暈しているのではある....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
変になっていたのだ。けれども若し首尾よく水溜りを越したとなるとお京さんはふだんの
生絹のような女になって後からついて行く加奈子の手を執って無事に跨ぎ越さすのだった....
「絹と紙の話と師弟の間柄の話」より 著者:上村松園
な風もこんな風も描き方には何も変った方法などありませぬ。唯この絹地は少し涸らした
生絹に湯引きをしたのを使用してますので、それが真新しい
生絹やどうさ引などに較べま....