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「生者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仮装観桜会」より 著者:佐左木俊郎
が配られた。 前田弥平氏はそこで、一場の挨拶《あいさつ》をすることになった。寄生者の生活にはしばしばのこと、一場の挨拶が縺れついている。彼の挨拶もまた、それに....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
んでしまったのであろう。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、万物逝いて復らず、人生流転、生者必滅、色即是空!」 どうも修業の足りぬ坊主と見えて、しどろもどろの念仏を唱....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
はもう人間の幸不幸を決する鍵では無いような気さえして来たのだ。死者は完成せられ、生者は出帆の船のデッキに立ってそれに手を合せる。船はするする岸壁から離れる。 「....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
のを看過してはならない。フィロソファーとは愛知者という語義だという。しかし私は愛生者をこそ哲学者と呼びたい。 それから君はややもすれば単純なる心の持主、いわゆ....
連環記」より 著者:幸田露伴
うか。此往生極楽記は其序に見える通り、唐の弘法寺の僧の釈迦才の浄土論中に、安楽往生者二十人を記したのに傚ったものであるが、保胤往生の後、大江匡房は又保胤の往生伝....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
三四七) この代にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも吾はなりなむ (同・三四八)生者遂にも死ぬるものにあれば今世なる間は楽しくをあらな (同・三四九) 黙然居り....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
遠からずおなくなりですなんて、なぜ、そう仰有るのよ」 英信は顔をそむけて、 「生者必滅は世のコトワリですよ」 と苦々しげに呟いた。 光子は思わずカッとして....
太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
我地球と衝突して、二体同一となるのであるが、その時は我世界の破壊時にして、何物の生者をも存在せしめない。 死せる地球、及び他の惑星は、瀕死の太陽を囲繞して、暫....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
ぬ』 源兵衛『わしとても同じ想いだ。然しお上人さまがよう言わるる此の世のさまは、生者必滅、会者定離。たとえ表向き夫婦となって、共白髪まで添い遂げようとしても、無....
迷信解」より 著者:井上円了
声を立てしかば、主人は刀に手をかけながら、『汝、この世に迷いしことの愚かなるや。生者必滅の理を会得して往生を遂げよ』といいければ、本人は笑い出だし、『われ死せし....
父の墓」より 著者:岡本綺堂
く半を過ぎたるに、已に四人の叔に離れ、更に一人の叔母と姪を失いぬ。仏氏のいわゆる生者必滅の道理、今更おどろくは愚痴に似たれど、夜雨孤灯の下、飜って半生|幾多の不....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
らくらくと成し遂げられるであろう。ペンの動きとともに動いてゆく心に、思い浮かべる生者必滅の悲しさ。描き眺める国々の隆替の姿。そして彼は静かにはっきりと夢見る、時....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
くその説明を他日の機会に保留することとして、仏教流布の後においては、彼らは通例殺生者の仲間として、その化縁外に置かれたものであった。前引「法華経仮名新注抄」に、....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
てあるが、決していわゆる屠者の家より出たのではない。しかし既にその父が漁夫で、殺生者である以上、厳格に云えばやはり屠者の仲間で、すなわち非人であるから、普通の人....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
都人の耳に、口に、聞き慣れ、言い慣れた「ゑとり」という語が、一般に屠者すなわち殺生者の名として呼ばれることになりました。ところで、殺生をはなはだしい罪悪として、....