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「生胆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生胆の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ました。まあ、こっちへおはいりなさい。碌《ろく》なものはありませんが、せめて鹿の生胆《いきぎも》か熊の孕子《はらみご》でも御馳走《ごちそう》しましょう。」と云い....
熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
けで一万五千円になります。 胆嚢は、三十貫の熊であるとすると百匁ほどあります。生胆は平均一匁百円で売りますから一万になります。先日、大阪の薬屋から、乾燥した胆....
南国太平記」より 著者:直木三十五
来て 「よい生犠《いけにえ》が、来よりました。老人、若いの、御好み次第、生のよい生胆《いきぎも》がとれる――牧殿」 牧は、眼を閉じて、突立ったまま、裾を、袖を....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
煩悩《ぼんのう》よ、私は女でございました。やっぱり切ない涙にくれまする。 鶏の生胆《いきぎも》に 花火が散って夜が来た 東西! 東西! そろそろ男との大詰が近....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
憎らしい私の煩悩よ、私は女でございました。やっぱり切ない涙にくれまする。 鶏の生胆に 花火が散って夜が来た 東西! 東西! そろそろ男との大詰が近づいたよ 一....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
耳の市中ではそろそろ評判を立てる。 尾に鰭《ひれ》がつき、若い娘ばかり十五人も生胆《いきぎも》をぬかれたように言う。 若い娘を持った親達の心配。それよりも、....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
談ですか。バクチの方はアンマリ面白い事は御座いまっせんばい。資金に詰まって友達の生胆を売って大間違いを仕出かしたのを幕切にして、立派にやめてしまいましたが、考え....
白くれない」より 著者:夢野久作
処を聞けば別儀に非ず。六神丸の秘方たる人胆の採取なり。男女二十歳以上三十歳までの生胆金二枚也。二十歳以下十五歳まで金三枚也。十五歳より七歳まで五枚也。七歳以下金....
春は馬車に乗って」より 著者:横光利一
なのは鳩《はと》の腎臓《じんぞう》だ。この光沢のある肝臓はこれは家鴨《あひる》の生胆《いきぎも》だ。これはまるで、噛《か》み切った一片の唇《くちびる》のようで、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ような語気と、その体がもっているといえる妙な吸引力とが、高氏には、ぬらと、自分の生胆に触った気がした。 「……いちいち挙げては、きりもないが」 道誉は、さらに....