生菓子[語句情報] » 生菓子

「生菓子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生菓子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ど絶望に近い表情。 35 カッフェの飾り窓。砂糖の塔、生菓子《なまがし》、麦藁《むぎわら》のパイプを入れた曹達水《ソオダすい》のコップ....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
に並べてあって、その中には、外国人がクリスマスに食べるようなパイや、その他種々な生菓子が並べてあると、一方の棚《たな》の中には、栗饅頭《くりまんじゅう》や、金つ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
使うらしい。何でも「若松」のお嬢さんが同級にいるとかで、その縁の出店らしい。昨日生菓子を持ってかえって来て一つくれたが、まず甘い方であって、幻滅のおそれはなきも....
縮図」より 著者:徳田秋声
顔だけ出すというふうであった。お八ツ時分になると、甘党の松島は卓上電話で紅谷から生菓子を取り寄せ、玉露を煎れて呑んでいたが、晩餐には姐さんのためにてんやものの料....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
は勿論、知りもしない人から色々な喰物を沢山に貰った。饅頭、煎餅、豆平糖、おはぎ、生菓子、黒砂糖飴、白紙に包んだおすし、強飯なぞを中位の風呂敷一パイぐらい。 も....
夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
自分の目には先生の家庭がずいぶん端正で典雅なもののように思われた。いつでも上等の生菓子を出された。美しく水々とした紅白の葛餅のようなものを、先生が好きだと見えて....
物売りの声」より 著者:寺田寅彦
ンの定斎屋よりもはるかに多くの過去の夢と市井の詩とを包有していたような気がする。生菓子をいろいろ、四角で扁平な漆塗りの箱に入れたのを肩にかけて、「カエチョウ、カ....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
しろかった、というのである。 放二の部屋には、ルミ子や八重子や数人の女たちが、生菓子と果物をたべていた。ほかの女たちはシュミーズひとつであったが、ルミ子は服を....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
らぬよう、いつも内輪目の手堅い商売を目指してもらいたいものである。 中村屋では生菓子類は午後三時のおやつまでを限りとして売り切れる程度の製造に止めているから、....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
る。これを求めし客の信用は当然に失落するのであります。 私の店ではその日に売る生菓子は常に午後三時のお八ツまでを限りに売り切るように製造致します。たまたま臨時....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
しいから、それでこのような名で呼ばれるようになったのだ。その実の形はちょうど彼の生菓子のカノコに似て、その赤い実が秋から冬へかけその長梗で蔓から葉間に垂れ下がっ....
座右第一品」より 著者:上村松園
す。それをそう意地悪く面と向って言われては口惜し涙も落ちます。私はその日|良則の生菓子を持たせて使の者に手紙を添えて先方へやりまして、女子の身で絵の修業の熱心な....
遁走」より 著者:葛西善蔵
などに眼を遣りながら、言った。 「まあね。がこれでまだ、発つ朝に塩瀬へでも寄って生菓子を少し仕入れて行かなくちゃ……」 壁の衣紋竹には、紫紺がかった派手な色の....
食道楽」より 著者:村井弦斎
揚げて温《あったか》い内に出します。 第三十八 米のソフレ は膨《ふくら》んだ生菓子《なまがし》です。前の通りな分量と順序で玉子の黄身と砂糖と白身とを混ぜてそ....
種山ヶ原」より 著者:宮沢賢治
」と云いながら達二《たつじ》は鳥を見ましたら、鳥はいつか、萌黄色《もえぎいろ》の生菓子《なまがし》に変《かわ》っていました。やっぱり夢《ゆめ》でした。 風が吹....