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生還
「生還〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生還の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ダネックへは死、ケティとケルミッシュは己が手におさめ……一人ただ日本人折竹のみに
生還を許したのである。そして折竹は、※※《ローロー》の人夫の背に負われて、Zwa....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
。そしてシュミット博士をだしぬいて、宇宙旅行に飛びだされたのだ。もちろんめでたい
生還などはまったく考えておられないことだろう。すべては学者的熱情が、この暴挙にと....
「乱世」より 著者:菊池寛
のの、心のうちでは、皆差し迫る妻子との別離を悲しみ、住み馴れた安住の地を離れて、
生還の期しがたい旅に出る不安に囚われ、銘々心のうちでは、二の足を踏んでいたのであ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
しいくら不死身の痣蟹でも、そんな高空に吹きとばされてしまったのでは、とても無事に
生還することは覚束なかろうと思われた。結局それが痣蟹の空中葬であったろうという者....
「海底大陸」より 著者:海野十三
なかった。 むりもない。世界にほこる大西洋の女王クイーン・メリー号が、奇蹟的に
生還したというのであるから、これくらいのさわぎはあたり前であろう。 クイーン・....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
たく、木乃伊取りが木乃伊というあの言葉のように、あとからあとからと続いても一人の
生還者もない。しかし一同は、ともかくその道をゆくことにした。 二百の荷担ぎ――....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
る。 元就は鼓の浦へ着くと、乗っていた兵船を尽く二十日市へ漕ぎ帰らしめた。正に
生還を期せぬ背水の陣である。吉川元春は先陣となって、えいえい声を掛けて坂を上るに....
「断層顔」より 著者:海野十三
るとは保証されていなかったが、落下傘を背負って暗黒の天空へ捨てられるよりは、余程
生還の可能性が大きかった。このことは博士から木田に対して密談的に相談せられ、木田....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
にして芳醇なる蒸発性物質が名探偵の鼻口を刺戟したらしく、彼は大きなくしゃみと共に
生還したのであった。彼は大急ぎで自らベールをかきあげ、それから顔全体を包んでいた....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
うもんもある。何にせい、聨隊の全滅であったんやさかい、僕の中隊で僕ともう一人ほか
生還しやへんのや。全滅後、死体の収容も出来んで、そのまま翌年の一月十二三日、乃ち....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
もゆける。その下地を、俺はいま作りあげようとするのだ。で俺が、もしも大塩沙漠から
生還した場合、俺は国家への協力をほこれる。また、万が一の際は知られない犠牲として....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
たら、きっとテオバルトの忠誠が報われたにちがいないと信じております」 「しかし、
生還は……夢にも信じてはおいでにならなかったのでしょうね」 と優しげな声音なが....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
ころだ。といって、僕が往ったわけじゃない。じつは、ひとりそこへ入り込んで奇蹟的に
生還したものがいる。そしてその人物と、僕のあいだには奇縁的な関係がある」 「なん....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
トへウマを走らせた。海峡を渡って、オランダ戦争へ身を投じる決心だったのである。「
生還すれば、私は歓迎されるだろう」とエセックスは当時の手紙に書いている。「
生還し....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
る。食物は尽きたが雪を噛って生きていたというような伝説を耳にすることが多いから、
生還した者が無いというような場合には、原因は実際饑渇の為であっても、俗には不帰谷....