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生野
「生野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生野の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
お仕事でしょう。」 その少女がまた隣りの部屋にひっこんでから、僕は、ことさらに
生野暮をよそって仕事のことをたずねてやった。きょうばかりは化かされまいぞと用心を....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
らしく雑然と小売店や鉱業事務所が両側に並んでいるコンクリートの道を勝山通八丁目の
生野女学校の傍まで行ったが、それらしい会社は見つからなかった。番地もとびとびだっ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
だったろう。その脚を不器用に曲げながら、石伝いに越えなければならなかった。 無
生野というのは落葉松の林で、そこには毒蛇が住んでいた。彼は何物をも恐れなかった。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
申し合わせをしたのであった。 時も時だ。西にはすでに大和五条の乱があり、続いて
生野銀山の乱があり、それがようやくしずまったかと思うと、今度は東の筑波山の方に新....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
助けようとしていた。かねて新時代の来るのを待ち切れないように、あの大和五条にも、
生野にも、筑波山にも、あるいは長防二州にも、これまで各地に烽起しつつあった討幕運....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
・ファンとなるのである。彼等にはその程度の余裕ならあるからである。 三 学
生野球統制令の矛盾 現在スポーツで人気のあるのは、何といっても野球であり、而も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てめえ一両なんという金をどこから盗んで来た!」 「盗んで来たあと? この野郎、先
生野郎」 与八はムキになって怒り出しました。 「俺《おら》、人の物を塵《ちり》....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
行き標野行き野守は見ずや君が袖振る 〔巻一・二〇〕 額田王 天智天皇が近江の蒲
生野に遊猟(薬猟)したもうた時(天皇七年五月五日)、皇太子(大皇弟、大海人皇子)....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
転々として流転の生活を送った末、病苦と失業苦にうらぶれた身を横たえたのが東成区北
生野町一丁目ボタン製造業古谷新六氏方、昨二十二日本紙記事を見た古谷氏は“人生紙芝....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
人物は、ちょうどこの左母二郎の正反対の人物に描いてありまして、正直な、無意気な、
生野暮な男なのであります。しかるにその脚本にはその田舎くさい、正直なのを同情する....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
いう好みにも興味を持っていて相応に遊蕩もした。そういう方面の交際を全く嫌った私の
生野暮を晒って、「遊蕩も少しはして見ないとホントウの人生が解らんものだ、一つ何処....
「志士と経済」より 著者:服部之総
つまびらか》にしない。 竹崎の白石兄弟は、弟廉作の方が、矢立《やたて》をすてて
生野《いくの》挙兵の主部隊に参加して死んだ。
生野挙兵は大和天誅組声援のためだった....
「法然行伝」より 著者:中里介山
に移して置いてやっとその年も暮れた。 翌安貞二年正月二十五日の暁、更に西山の粟
生野の幸阿弥陀仏の処へ遺骸を移して、そこで荼毘《だび》に附した。荼毘の処に三肢に....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
な動物でもいいから肝臓をとって、なるべく生で、あるいは軽く焼いて与え、また新鮮な
生野菜をうんと食わせた。これは極めて有効であった。 酒はよい薬であった。危篤に....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ってお目にかゝられた義理じゃねえと、義理や人情ということを汝エ知ってるか、此の畜
生野郎め、うぬ、お嬢さま是れは私には只た一人の忰でござえますが、若い時分から道楽....