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「生面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生面の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
。 「金さん」と女はなれなれしく呼びかけぬ。 馭者はいたく驚けり。月下の美人|生面《せいめん》にしてわが名を識《し》る。馭者たる者だれか驚かざらんや。渠は実に....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
そのあとへ新しい「江戸ッ子」、すなわち「現代式東京人」が寄り集まって「新東京の新生面」を作りつつある。 その新生面はどんな光彩《いろどり》を放っているか、どん....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
働運動は、この大会を機として、その思想の上にもまた運動の上にも、特に劃時代的の新生面を開こうとする非常な緊張ぶりを示して来た。そこへこんどの(九字削除)の通知が....
モンアサクサ」より 著者:坂口安吾
信なども野心満々たる男であるから、新風に野心を凝らし、一流を志すようになれば、新生面はひらかれてくる筈である。 彼らに一流の矜持があれば、浅草は又、面白いとこ....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
て、つまらんもんです、と言つてしまふと、首をくゝつて死ぬ外に手がなくなるから、人生面白し/\金々々と云つて多忙に働きかつ飲みかつ口説いてゐる。 そこへタヌキ屋....
地上」より 著者:島田清次郎
ばかりと爺やさんがいるのですから、下々の人達に憎まれないように、奥様や若様にも一生面倒を見て頂く気でなじんでゆくようにしてね、――そうでしょう、若様はたしか慶応....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
である。 ファラデーが助手となって、六個月ばかり経つと、ファラデーの一身上に新生面の開ける事件が起った。それはデビーが欧洲大陸を旅行するという事件で、デビーは....
決闘場」より 著者:岡本かの子
。彼は下町に在る大学からの帰途、アイリスを訪ねた。その都度二人は見違えるような新生面を以って向い合った。色々の事が談したかった。些細な事まで聴きたかった。彼等は....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ゃんを得た以上、不平をいわないでくれ。な、そうしておまえは新たに戸部の弟として新生面を開いてくれ。俺たちはそれを待っているから。じゃさよなら。 一同かわるがわる....
花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
のであるが、わたくしは、以上の考えから「増阿弥」の十寸神という面を写生し、その写生面を生きた人間――つまり照日前の顔に描いてみた。 能面と狂者の顔の類似点がう....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
然の咄のついでにも抱負の一端を洩らしていた。もし長くその椅子に坐していたら必ず新生面を拓く種々の胸算があったろうと思う。正倉院の門戸を解放して民間篤志家の拝観を....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の『あいびき』と『めぐりあい』とに発途しておる。短かい飜訳であるが啻だ飜訳界の新生面を開いたばかりでなくて、新らしい文芸の路を照すの光輝ともなった。その文壇に与....
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
した感じも忘れることが出来ない。 何処となく荒涼とした粗野な自由な感じ、それは生面の人を威脅するものではあるかも知れないけれども、住み慣れたものには捨て難い蠱....
囚われたる現文壇」より 著者:小川未明
りしても、其処にはそれ/″\固い信念と強い主張と深い哲学とがある。斯くて人間性の生面に深く徹して行くことを忘れない。 今の我が文壇には右の如き心持ちを懐いて筆....