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「生魚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生魚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
えヨウ、久右衞門《きゅうえもん》どんが、是なれば宜《よ》かろうって水街道へ行って生魚《なまうお》を買って来たゞ、随分旨い物《もん》だ常《ふだん》なら食べるだけれ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
れなる不審の鯛をとりあげると、笹折ごとに投げ与えました。飢えたるところへ、好物の生魚がやにわと降って来たので、何条野良猫に躊躇《ちゅうちょ》があろう! 野蛮な唸....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ぞは抜きにして、東京の物価を福岡のソレと比較すると、牛肉が二倍、鶏が三倍、野菜や生魚が二倍半位にも当ろうか。十月から十一月頃、百円の月給では気の利いた下宿にも這....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んで、すぐに台所へはいった。 半七はそっと掃溜めをのぞいてみると、魚の骨はみな生魚であるらしかった。犬や猫がこんなに綺麗に生魚を食ってしまうのは珍らしい。更に....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
レラになりたいと願っているなぞと言い触らしたのであろうとも考えてみました。しかし生魚や天ぷらを無暗にたべるという以上、ほんとうにコレラになって死のうと思っている....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ボンのうえをガリガリやられながら、鉄棒につかまって外側へ声をなげる。 「最初は、生魚食いのこいつらに、死魚を食わせる。ぴんぴん糸で引っぱって躍らせていると、うっ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
鮭、めざし、棒鱈にのみ海の恩恵を知る農家も、斯様な時には炙れば青い焔立つ脂ぎった生魚を買って舌鼓うつのである。 月の末方には、除隊の兵士が帰って来る。近衛か、....
丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
あるが、自分はそれは少し無理だと思っている。 ベルリンのカウフハウスでは穀類や生魚を売っていた、ロンドンの三越のような家では犬や猿や小鳥の生きたのを売っていた....
早春」より 著者:豊島与志雄
ら彼を好きになったらしい。そして何度か出逢ってるうちに、彼のところに病人があって生魚に不自由して困ってることを知り、時々生魚を届けてやることにした。牛の煮込み屋....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
り、それがみな元気溌剌としてほとんど疲労を知らぬ若者揃いでした。彼らは白いお米で生魚が毎日食べられ、その上一日二円ぐらいの日当がもらえるのだから、いつも来年を約....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
もむしろ東京という都会に接する近在の農村では、東京で消化し得る果物、蔬菜、その他生魚等の生産をはかる方が有利であろうと思う。 世界で美味なものは日本の米とフラ....
うむどん」より 著者:佐藤垢石
なってくる。哀れであるが、いたし方ない。 それからまた、都会へ住むようになると生魚や肉類の味を覚えるのも無理はないのである。その上に米、味噌、醤油、砂糖など手....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
駈けてくる。犬は何か肉片のような物を銜《くわ》えて、一目散に走り過ぎようとした。生魚《なま》の盤台から切身でも盗んだか――彦兵衛はむしろ微笑もうとした。それにし....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
と煮て喰わっせえ、頬ぺたが落こちる。――一ウ一ウ、二ア二アそら二十よ。」 何と生魚を、いきなり古新聞に引包んだのを、爺様は汚れた風呂敷に捲いて、茣蓙の上へ、首....
夜寒に火を囲んで懐しい雑炊」より 著者:北大路魯山人
すのが一番よろしい。 焼き魚の雑炊 雑炊に禁物なのは、生臭いことである。ゆえに生魚で作ることは考えものである。焼き魚であればたい、はも、はぜ、きすなどは最上で....