産する[語句情報] » 産する

「産する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

産するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
《ふにょう》の土地でないことはすぐにわかります。ほかにわずかに鳥毛《とりのけ》を産するファロー島があります。またやや富饒なる西インド中のサンクロア、サントーマス....
乱世」より 著者:菊池寛
た。 桑名の西北六里、濃州街道に添うて、石榑という山村があった。山から石灰石を産するので、石灰を焼く窯が、山の中にいくつも散在した。一隊がこの村に達したとき、....
星あかり」より 著者:泉鏡花
い、屈んでざぶざぶ、さるぼうで汲み得らるる。石畳で穿下した合目には、このあたりに産する何とかいう蟹、甲良が黄色で、足の赤い、小さなのが数限なく群って動いて居る。....
征服の事実」より 著者:大杉栄
残酷な仇同士となった。 この形勢は、発明、しかも主として攻撃と防禦との方法を生産することに向った発明の、有力な刺激になった。戦争の勝敗は今も昔も、個人の勇敢と....
異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
るのではなくて、レストラン・エスカルゴ等で食べさせるのはブルゴーニュという地方で産するものである。この地方に産するものが一番|旨いものとされている。 食用蝸牛....
麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
つなぎの内職に用いる麻は内地産でない。九分通りはマニラ麻である。フィリピン群島に産する麻のたぐいはすべてマニラ麻の名をもって世界に輸出されている。高谷君が南洋へ....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
その言に曰く、日本国中には将軍殿下の御領地も少からざることならん、その土地の内に産する生糸は一切|他に出さずして政府の手より仏国人に売渡さるるよう致し度し、御承....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
笑して、「お蔭で、この山間の村々でも、約三百軒の貧農、中農が、まき添えを喰って倒産する。だが、それも時代の勢いというもので、何とも仕方がない。まずまず身代はたか....
山椒魚」より 著者:岡本綺堂
うずくまっていた。それは山椒の魚であった。箱根ばかりでなく、ここらでも山椒の魚を産することは僕も知っていたので、しばらく立ち停まって眺めていると、学生の一人はさ....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
右なる石垣は、谷ならざるに従ひて漸次低下し、石質は一定し居らざるが如し。此の地に産するもの、石の寸法又一定し居らず。大小交り居れり。 穴は先の方稍高くして、人の....
鮎の食い方」より 著者:北大路魯山人
に増喜楼という料理屋があった。鮎とか、ごりとか、いわなとか、そういった深い幽谷に産する魚類が常に生かしてあって、しかも、それが安かった。鄙びた山の中の温泉には、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
なく、チリの北の連山はことごとく禿山である。しかし地には富の源が満ちてただ硝石を産するのみであるが、毎年の運輸は幾千艘にものぼるのである。) これこの地の実況....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
は衣服で、この二つは人生にもっとも必要なものでありました。したがって自らこれを生産するもののみが、自主独立の生活を営みうる訳で、その他のものは、みなこれに頼って....
くちこ」より 著者:北大路魯山人
が、卸値百匁十五円から二十円ぐらいの最高価格の美食のひとつである。 多く能登に産する。表日本の方では四月ごろ見受けるが、裏日本のように美味くない。けだし寒海鼠....
猪の味」より 著者:北大路魯山人
て小味である。もちろん、この野生動物は脂の乗る冬が美味い。また大雪の積もる雪国に産するものがよい。伊豆天城あたりでも大分獲れるが、脂が少なくて味も悪い。仔猪は一....