産出[語句情報] »
産出
「産出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
産出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
人物は千百歳に一人も出るか出ないかであるが、桂正作のごときは平凡なる社会がつねに
産出しうる人物である、また平凡なる社会がつねに要求する人物である。であるから桂の....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
らのものが凡てその根柢に於て男性の嗜好を満足するように作られているが故に、それを
産出するのもまたおのずから男性の手によってなされるのを適当とするだけのことだ。 ....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
は往々含有している事、をですな。そしてしかも、この種の岩石は、本邦内地には極めて
産出が少く、大変珍らしい代物なんです」 そこで駅長は、二、三度軽く頷くと、その....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
家に新思想を注入したるものはみなこの論派なり。されば民選議院論はかの国権論派より
産出したりというも豈に不可ならんや。それ真理を説きて人に示すは学者の事なり。その....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
の仕事でも足の仕事でも眼の仕事でも口の仕事でもなく、一つ/\が尽く頭脳の中枢から
産出す仕事であるから、他の職業のように全く同一のものを作り出す事は決して無い。 ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
儲かった。お前は有頂天になり、 「もうおかね婆さんさえしっかり掴まえて置けば一財
産出来ますぞ」 と、変に凄んだ声でおれに言い言いし、働きすぎて腰が抜けそうにだ....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
は「最後の晩餐」「ジョコンダ」ラファエルにありては「聖母子」その他の無数の傑作を
産出し、我等芸術にたずさわる者をして生くることの喜びを感ぜしめている。 さて右....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
葭がずっと生えている。この芦や葭をとって細工物をするのだという。こういう細工物の
産出額は相当大きな金額にのぼるのだそうで、だからここでは芦や葭を非常に大切にする....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
のは誰でも気の毒になって催促し兼ねたそうだ。池辺三山が評して「造物主が天地万物を
産出す時の苦み」といったは当時の二葉亭の苦辛を能く語っておる。が、苦辛したのは外....
「だしの取り方」より 著者:北大路魯山人
周知のごとく、京都は千年も続いた都であったから、実際上の必要に迫られて、北海道で
産出される昆布を、はるかな京都という山の中で、昆布だしを取るまでに発達させたので....
「日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
れたことです。ご存知のように、京都は千年もつづいた首都でありましたから、北海道で
産出されたこぶが、はるかな京都という山の中で、実際上の需要から必要に迫られて、こ....
「若鮎について」より 著者:北大路魯山人
といってよいほど発生する。それがこの頃では諸地方の大川へどしどし放流され、あゆの
産出を全国的に増加させている。この点、あゆ党にとってはまことにありがたいことであ....
「西航日録」より 著者:井上円了
。) ニューヨークにて内田領事の語るところによるに、近来米国にては、日本米続々
産出し、数年の後には、日本へ向け輸出するに至らんと聞き、左のごとき狂歌をつづる。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
雨すと呼ばるるほどに雨多く、北部は年中全く雨なく、したがって草木絶無、ただ硝石を
産出せるのみ。中部は冬期三カ月間に雨あり、この間に三十六日降雨すという。春夏秋九....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
に万代不易に継ぎ伝わり、渇仰は永遠に尽きせぬものであります。 印度が仏教の原料
産出地とすれば、支那は加工、輸出地であります。そして日本は輸入消費地であります。....