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産室
「産室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
産室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
うたい》法。巻軸帯《まきじくおび》、繃帯|巾《ぎれ》、……
「出産。生児の衣服、
産室、産具……
「収入及び支出。労銀、利子《りし》、企業所得……
「一家の管理。....
「或る女」より 著者:有島武郎
思い、踏みちがえたのは、だれがさした事だと神をすらなじってみたいような思い。暗い
産室も隠れてはいなかった。そこの恐ろしい沈黙の中から起こる強い快い赤児《あかご》....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
わ》ててしまっていた。書斎に閉じ籠《こも》って結果を待っていられなくなった。私は
産室に降りていって、産婦の両手をしっかり握る役目をした。陣痛が起る度毎《たびごと....
「放浪」より 著者:織田作之助
子だといいならして、某生徒の子供が美津子の腹から出た。好奇心で近寄ったが、順平は
産室にいれてもらえなかった。しかし、産婆は心得て順平に産れたての子を渡した。抱か....
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
村、H村へ走った。 十一月になった。 ある夜、トシエは子を産んだ。兄は、妻の
産室に這入った。が、赤ン坊の叫び声はなかった。分娩のすんだトシエは、細くなって、....
「愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
ているものであった。 趙は主人に逢って、自分のきた事情を話し、主人の承諾を得て
産室へ入って往った。今まで泣いていた男の子は、趙を見るなり泣くことをやめてにっと....
「子猫」より 著者:寺田寅彦
平生からそのすわり所や寝所に対してひどく気むずかしいこの猫は、そのような慣れない
産室に一刻も落ち着いて寝てはいなかった。そして物につかれたようにそこらじゅうをう....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
がありまして」 「ああ美粧院ですか。たしかにございます。その外病院もありますし、
産室もございます」
産室! 僕はくすくすと笑った。するとフランケが、青い目玉を....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
に転落する黒焦の梁木に ゆらめく生の残像 (嬰児と共の 妻のほほえみ 透明な
産室の 窓ぎわの朝餉) そして 硝子にえぐられた双眼が 血膿と泥と 雲煙の裂け間....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
が、やはりその通りでした。 ですが、それにも増して驚いたのは、あなたがK病院の
産室で生れたという事を聞いた時でした。そして、あなたの生年月日を調べた時の私の驚....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。 そして、この娑婆に生れて来たのは、男の児であった。 その子の父親はわざと
産室に顔を出さずにいる。同宿をさせていた友達の一人と二階に上って、この日はひっそ....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
う事は、太古以来行われていたに相違ない。天孫|瓊々杵尊の妃|木花開耶姫は、無戸の
産室に籠って火を放って自ら焼かれたとある。幸いにその四柱の御子達は、火中から飛び....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るに、婦人子を産すれば、まずその子を寺に送り、洗礼式を受け、法号を賜る。その後、
産室を離るるに当たりて、母自ら礼参として寺に詣するを例とす。なお、わが国の宮参り....
「古事記」より 著者:太安万侶
した」と申し上げました。そこでその海邊の波際《なぎさ》に鵜《う》の羽を屋根にして
産室を造りましたが、その
産室がまだ葺き終らないのに、御子が生まれそうになりました....
「放浪」より 著者:織田作之助
子だといいならして、某生徒の子供が美津子の腹から出た。好奇心で近寄ったが、順平は
産室にいれてもらえなかった。しかし、産婆は心得て順平に産れたての子を渡した。抱か....