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甦生
「甦生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
甦生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
はこの大事を見事に空想的に実行していた。 そして私は完全にせよ、不完全にせよ、
甦生していたろうか。復活していたろうか。神によって罪の根から切り放された約束を与....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
涼な空間中に新生命を付与するようになるであろう。『このごとくその死灰の中から再び
甦生せんがためにのみ我と我が身を燃き尽くすこの自然の不死鳥(〔Pho:nix〕)....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
エミイル・ヴェルハアレン――「黎明」(この戯曲に於て、ベルギイの詩人は人類社会の
甦生の希望を述べている。オビドマアニュの市街が敵軍に包囲され、そのうちに、攻防両....
「読書法」より 著者:戸坂潤
証法的神学者達の拠り所となっている。弁証法的神学は言う迄もなく、プロテスタントの
甦生運動であるけれども、シュライエルマッハー風のプロテスタンティズムに反対して、....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
しいわゆる「夢判断」はフロイドの多年の研究によって今までとはちがった意味をもって
甦生《そせい》し、迷信者の玩弄物《がんろうぶつ》であったものがかえってほとんど科....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
はあろうが、どうも少しわざとらしい、もう一つ突っ込んだ心理的な分析をしてほしい。
甦生した新しい茂兵衛が出現して対面してから、この思い出す瞬間までのカットの数が少....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
バッタリ倒れ、そのまま気絶をしたのである。 数人の百姓に介抱され、彼が気絶から
甦生った時には、その翌日の朝の陽が高く空に昇っていた。 この運八の失策は忽ち城....
「辞典」より 著者:戸坂潤
義・資本主義等々に対抗しなければならず、つまり満州及び支那其他は日本を盟主として
甦生しなければならぬと説く。この際日本精神に基く政治理想は法治国家の観念の代りに....
「水の女」より 著者:折口信夫
古代皇妃の出自が水界に在って、水神の女であることならびに、その聖職が、天子即位|
甦生を意味する禊ぎの奉仕にあったことを中心として、この長論を完了しようとしている....
「鴫突き」より 著者:寺田寅彦
もしかすると、どこかでまたこの「鴫突き」の古いスポーツが新しい時代の色彩を帯びて
甦生するようなことがないとも云われないであろう。 この方法が鴫以外のいかなる鳥....
「ステッキ」より 著者:寺田寅彦
いう相手も出現するから、そういう時にはこれがたちまちにして原始民時代の武器として
甦生するという可能性も備えているのである。実際自分らの子供の時分に自由党のけんか....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
反対に影法師が、先へ進んで行ってしまうと、暗い姿であった野の花が、鮮かに色と艶を
甦生らすからであった。 こうして一行は進んで行ったが、一つの小さな林まで来た。....
「決闘」より 著者:神西清
をつづけた。 「僕は自分の欠点をはっきり識りかつ認めえたことが嬉しい。これは僕が
甦生して別人になる途に力を貸してくれるのだ。ああ君、僕がどんなに身悶えして自己更....
「独逸の範とすべき点」より 著者:国枝史郎
敗けず、むしろ焦土から倍旧の美しい、化学や芸術の花を咲かせて、敵国に復讐し、己れ
甦生する所にある。 この民族の不死鳥的態度は、取って以って我等の範としてよかろう。....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
の国の社会の秩序のため――いや豹吉はじめ青蛇団の連中が、向日葵のように太陽の子に
甦生するためにも、心を鬼にして非情の石となって、無理な要求をしなければならぬと、....