用ふ[語句情報] »
用ふ
「用ふ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
用ふの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ちじるき効験をあらはすもあれど、もとその薬性を知らず、又はその薬性を知りてもその
用ふべきところを知らず、もしその病症に応ぜざれば大害を生じて、忽ち人命をうしなふ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
く皇国に御引寄せあそばさるる趣を能く考へ弁へて、外国より来る事物はよく選み採りて
用ふべきことで、申すも畏きことなれども、是すなはち大神等の御心掟と思い奉られるで....
「読書法」より 著者:戸坂潤
ふ」は「しやう」とは書かない。「用ゐる」は「ゐる」又は「ひる」であって、決して「
用ふる」や「用ゆる」であってはならない。校正者はこの程度の国文学者であることが必....
「白くれない」より 著者:夢野久作
といふ奈美女の優れたる竹抱、牛血、大蒜、人参、獣肝、茯苓草のたぐひを浴びるが如く
用ふれども遂に及ばず。果ては奈美女の美しく化粧せる朝夕のうしろ姿を見る事、虎狼よ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の幽婉なる画題と同じく、あたかも薄暮の花を眺むるが如し。彼は自在に多数の反対色を
用ふれども巧みにこれを中和すべき間色《かんしょく》の媒介を忘れざるが故に、その画....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
三才図会には、「凡そ物の大なる者を馬と云ひ、小なる者を雛といふ。此の戯は皆小器を
用ふ。故に名づく」といっている。そして言海などもこれをそのままに引いているが、こ....
「新撰組」より 著者:服部之総
一 清河八郎《きよかわはちろう》 夫《そ》れ非常の変に処する者は、必らず非常の士を
用ふ――。 清河八郎得意の漢文で、文久二年の冬、こうした建白書を幕府政治総裁|....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
口に氏子出張し、何れの馬を問はず、その所を通りかゝりたる、三匹目の馬の尾を、切て
用ふるなり。其馬に供餅一膳と銭十二文を与ふ。然れども其馬は命短しとて皆之を厭ふ』....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
云。これら残らず行捨てたらんにしくはあらじとや。(中略)そのにごりなき心を自由に
用ふる事いかに。時に沢庵大和尚へなげきたてまつり一則のこうあん(公案)お示しをう....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
》んをおそるゝゆゑ、家として雪を掘ざるはなし。掘るには木にて作りたる鋤《すき》を
用ふ、里言にこすきといふ、則《すなわち》木鋤なり。(中略)掘たる雪は空地《あきち....