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「用務〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

用務の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。 「あれは、ほら」お妻は首をふって思い出そうと努力した。「亀さんちの、区役所の用務員さんで、そうそう、浅川亀之助という名前だった、あの亀さんの末ッ子ですよ」 ....
赤外線男」より 著者:海野十三
ケットの底に、堅いものが触れた。 「ああ、桃枝から手紙が来ていたっけ」 今朝、用務員が門のところで手渡してくれた四角い洋封筒をとりだした。発信人は「岡見桃助」....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
者のことは兎に角、ラジウムはどっかそこら辺の廊下にでも落ちていまいかというので、用務員は勿論、看護婦までが総出で探しまわった。 「無い……」 「どうも見つからん....
地球盗難」より 著者:海野十三
中はその幽霊のことで大騒ぎじゃ。太郎作のところへ出たのが最初で、それから小学校の用務員室に出る、酒屋の喜十の店先に出る……そんなわけであっちからもこっちからもの....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
の中ではこの野口君と私と、其処に立っている五人と、都合七人でした。それから雑役の用務員さんの方で彼処にいる三人を加え、全部で十人の宿直でした。そんなわけで同じ宿....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
学校を出て、入学試験の成績もよく、上野の美術学校へ入った。それから間もなく逸作の用務を機会に、かの女の一家は外遊することになった。 在学中でもあり、師匠筋にあ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
っていたので、その時の給料の配布や、日中はそんなことをしていそがしい時を送った。用務以外の時は、友達と話ばかりをしていた。親しい友達といっても、心の底から打ちと....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
参りますから、とこういう話であったそうです。加納さんは半信半疑で、中園はたしかに用務を帯びてシナへ行く途中ではあったが、玄海灘で船が沈んで、助かったとは思われな....
西瓜」より 著者:岡本綺堂
種々雑多の事件が書き込まれていて、和歌や俳諧の風流な記事があるかと思うと、公辺の用務の記録もある。題号さえも付けてないくらいで、本人はもちろん世間に発表するつも....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
はなく、昨年や一昨年からのことでさえない。被告が、それよりももっと永い間、秘密の用務を帯びてフランスとイギリスとの間を往復する習慣にあったことは確実であって、そ....
キド効果」より 著者:海野十三
そのとき入口の扉がパクリと開いて、一度も笑っている顔を見たことが無いといわれる用務員・喜見田が入ってきた。彼は無言のまま教壇に近づくと、一枚の紙片をその上に載....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
るほど頗る困迫していた。 東京を出発する前、二葉亭は暇乞いに来て、「何も特別の用務はないので、ただ来てさえくれれば宜いというのだ。露西亜では官憲の交渉が七面倒....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
に十四割八分を増しているのである。正徳の頃にエタ一人で百九十三人強の人口に対する用務を弁じ、百九十三人強の人口に対する需用品を供給していたものが、明治四年の頃に....
「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
ある。昔は高年者に「侍」を賜うという事もある、家人・奴婢等がその主人に侍し、その用務を弁じ、その護衛に任ずるもの、これすなわち侍である。しかるに武家が勢力を得る....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
口ぐせのようにいっていた。『よし偉いもんになったるぞ』私は当時神戸の生糸検査所の用務員をしていた同村の和助さんにつれられ、母が渡してくれた銅貨まじりのがま口をふ....