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用地
「用地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
用地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
るで焼迹《やけあと》のようじゃありませんかと、正直な事を答えると、あすこはね、軍
用地だものだから建物を拵《こしら》える訳に行かないんで、誰もそう云う感じがするん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
く空地《あきち》のままに残っていましたが、今では立ち木を伐《き》り払って東京府の
用地になっているようです。 そういうわけで、今日そこに明神の社はありませんが、....
「地中魔」より 著者:海野十三
きっと発見してきますよ」 「ばかなことを」 「とにかく先生。先生の考案された携帯
用地震計を貸して下さい。それで地底機関車を探し当てて来ますから」 「それほどにい....
「転機」より 著者:伊藤野枝
に落ちようとする処、従って、いつも逆流の正面に当って一番被害の激しい谷中村がその
用地にあてられたのである。土地買収が始まった。躍起となった反対運動も、何の効も奏....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
彼らは互いに相談を始めた。
当時モンマルトルの下水道にはちょうどその地点に、通
用地と言われてる一種の四つ辻《つじ》があった。大雨のおりなどには雨水が流れ込んで....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
だが)林泉というものは、いわば思想の表現で自然の模倣ではなく、自然の創造であり、
用地の狭さというような限定は、つまり、絵に於けるカンバスの限定と同じようなもので....
「ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
クリのフラット式の集団高層住宅を原則とする。さすれば地震にもたえ、狭小な国土に利
用地をふやすことにもなる。それぐらいのケイカクは当然立案されて然るべく思われるの....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
手に定火消の長屋があり、左手に岡部だの小泉だの、三上だのという旗本屋敷のある、御
用地近くまで歩いて来た時には、夜も多少更けていた。 御
用地を抜ければ田安御門で....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
られる収入である。生産力は生産用の土地の収入である。建築物に与えられた位置は建築
用地の収入である。交通の便益は街路道路の収入である。故に第一範疇に属する資本とし....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ているやら。いまだに姿を見せやしない」
いやこのころ金ちゃんは、千本お屋敷とご
用地との露路で、片耳のない大男と、妙な立ち話をやっていた。
「で、お前さん....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
みちするといったくせに、何一つ口火を切らないうちに、二人は柳原の火除《ひよけ》御
用地へ出てしまった。すると、思い出したように立ちどまった文次、 「安」 「へえ」....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
のである。日支事変のために、その計画を中止したのみならず、東京電灯に帰すべきその
用地の大半は、航空会社に徴用され、辛うじて三角尖端の枢要地六百余坪を所有しえたる....
「誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
しても二人を我が家へ寄せつけなかったので、二人は致し方なく、程遠からぬ所に他人の
用地を借り受けて自活することにした。 一しょに暮して見ると、ハリーは嫁の性質が....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
東京絵図を開き見れば諸処《しょしょ》の重立《おもだ》った大名屋敷は大抵海陸軍の御
用地となっている。下谷佐竹《したやさたけ》の屋敷は調練場《ちょうれんば》となり、....
「汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
いよ江戸湾へ乗入れる前に、まず小笠原群島父島へ立寄って、殖民代表米人某から貯炭所
用地百六十五エーカーを買入れている。 これが五三年、そして「和親」条約が五四年....