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「田所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

田所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
。十五歳八歳当歳の寝息を左右に聞きながら蒲団の中、腹這いのままの無礼を謝しつつ。田所|美徳《よしのり》。太宰治様。」 「拝啓。歴史文学所載の貴文愉快に拝読いたし....
縮図」より 著者:徳田秋声
、余寒の風のまだ肌にとげとげしいころ、銀子は姉芸者二人に稲福、小福など四五人と、田所町のメリンスの風呂敷問屋の慰安会にサ―ビスがかりを頼まれ、一日|鶴見の花月園....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
紳士がひらりととび下り、階段をあがって、さっと警察署の中に姿を消した。 「おう、田所検事だ。いよいよ御入来だな」 そういったのは、署の前の、煙草店から出てきた....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
徒に心を合はせ、諸忠士の面々を苦痛致させ、非分の賞金を貪《むさぼ》り、その上、島田所持致し候不正の金を預かり、過分の利息を漁し、近来に至り候とても様々の姦計を相....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
高い女で、黒じゅすの細い帯を前帯に結んでいた、小さいおちょこで二ツお酒をのんで、田所町の和田平か、小伝馬《こでんま》町三丁目の大和田の鰻《うなぎ》の中串を二ツ食....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
笑った。 堅気な町には、出前を重《おも》な蕎麦《そば》やがあるくらいなもので、田所町に蒲焼《うなぎや》の和田平、小伝馬町三丁目にも蒲焼の近三、うまや新道から小....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
とかいう爺さんが、夕飯後ストーヴの前で旨そうにパイプをふかしながら自分等の一行の田所氏を捉まえて、ミスター・ターケドーロと呼びかけてはしきりにアイルランド問題を....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
しまったところ、ちょうどそのころ今里保育園の仕事に関係していた弘済会の保育部長の田所さんがこの話を聴いて、――というのは、谷口さんも当時今里保育園の仕事に関係し....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
音をたてて落ちましたな。後にアミ笠をとりよったのを見ると、この虚無僧は油絵描きの田所金次ですわ。今夕の仮装者には、もう一人虚無僧がおりましてな。これは政商、神田....
光は影を」より 著者:岸田国士
彼は、その封書を受取るとき、なに気なくほかの二通の宛名に眼をくばつた。一通は、田所清名様として、その下に、中央区築地云々、大東産業総務課と小さく書いてあり、も....
抱茗荷の説」より 著者:山本禾太郎
女は名を田所君子といった。君子は両親の顔も、名もしらない。自分の生まれた所さえも知らない....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
きを以て、山上の草木風物は、信濃附近の一万尺以上の高山と匹敵する也。 路伴れは田所碧洋とて、蛮骨稜々たる快男児、旭川市を根拠として嚮導を求めしに、成田嘉助氏と....
間人考」より 著者:喜田貞吉
、「駆使部と土師部」と題して簡単に説き及んでおいたことであったが、その後に阿波の田所市太君は、阿波における徳川時代の間人に関する棟附帳の抄録を、同誌五巻三号(大....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
当時の仲間は、和田巌、中村高一、平野力三、三宅正一、川俣清音、宮井進一、吉田実、田所輝明、稲村隆一等々で、学生が若き情熱に燃えて社会主義社会を建設するという理想....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ない。いまから考えると全く無茶な話だ。当時市ヶ谷には堺利彦、徳田球一、小岩井浄、田所輝明など第一次共産党事件関係者などもいて警戒は厳重、看守の態度もきわめて非人....